2024年9月の訪日観光客の最多国はどこですか？

2024年9月、訪日外国人観光客の顔ぶれに異変？ 最多は韓国、中国を逆転

2024年9月、日本の観光業界は歓喜に沸きました。年間訪日外国人観光客数が3600万人を超え、過去最高を記録したからです。これまで何度も目標として掲げられてきた数字を、ついに達成したことになります。しかし、その内訳を見てみると、これまでとは異なる傾向が見えてきました。

これまで、訪日外国人観光客の国籍別ランキングでは常に上位を占めていた中国からの訪問者数を、韓国からの訪問者が大きく上回り、最多国となったのです。新型コロナウイルス感染症のパンデミック以前の2019年と比較しても、その差は歴然としています。一体、何がこの変化をもたらしたのでしょうか？

考えられる要因はいくつかあります。

• 日韓関係の改善: 近年、日韓関係は徐々に改善傾向にあり、両国間の人的交流も活発化しています。特に、若い世代を中心に日本のポップカルチャーやファッションへの関心が高く、旅行への意欲を刺激していると考えられます。
• 円安の影響: 円安が進行する中で、相対的に日本旅行のコストパフォーマンスが高まり、韓国からの旅行者にとって魅力的な渡航先となっています。
• 航空便の増加と運賃の低下: 日韓間の航空便が増加し、LCC（格安航空会社）の参入などにより運賃が低下したことも、旅行を後押しする要因となっています。
• 中国国内の旅行制限: 一方で、中国国内では依然として海外旅行に対する制限が残っている地域もあり、これが訪日客数の伸びを抑制している可能性があります。
• 積極的な観光プロモーション: 日本政府や観光関連団体が韓国市場に対して積極的な観光プロモーションを展開したことも、効果を発揮していると考えられます。

韓国からの訪日客増加は、日本の観光業界にとって歓迎すべきニュースである一方、特定の国に依存しすぎることなく、多様な国からの旅行者を誘致していくことが重要です。

今後は、東南アジアや欧米豪からの旅行者誘致にも力を入れるとともに、地方の魅力を発掘し、地域経済の活性化に繋げていくことが求められます。また、増加する外国人観光客に対応するため、多言語対応の強化やインフラ整備も不可欠です。

今回の変化は、日本の観光戦略を見直す良い機会となるでしょう。単なる観光客数の増加だけでなく、より質の高い、持続可能な観光を目指していくことが重要です。2025年の大阪・関西万博を契機に、日本の魅力を世界に発信し、更なる発展を目指していく必要があります。