ICカードと新幹線切符はどちらを先に改札機に通したらいいですか？

新幹線に乗車する際、ICカードと紙の乗車券（新幹線特急券）のどちらを先に改札機に通すべきか、という疑問は、初めて新幹線を利用する方にとってよくある悩みです。結論から言うと、必ず先に紙の乗車券を、その後ICカードをタッチする必要があります。この順番を間違えると、改札機が正常に動作せず、乗車できなくなる可能性があります。

なぜこの順番が重要なのか、その理由を詳しく解説しましょう。新幹線乗車券は、大きく分けて「乗車券」と「特急券」の2種類があります。乗車券は、乗車駅と降車駅を指定するもので、在来線と新幹線の双方で利用できます。一方、特急券は新幹線を利用するための券で、乗車券と併せて使用します。 ICカードは、乗車券と特急券の機能を電子的に統合したものと考えることができます。

しかし、ICカードはあくまでも乗車券と特急券の情報を記録したものであり、それ自体が乗車券としての役割を果たしているわけではありません。改札機は、まず紙の乗車券（特急券）の情報を読み取り、乗車区間や利用列車などが正しいかどうかを確認します。この確認が完了した上で、ICカードをタッチすることで、乗車記録がICカードに書き込まれ、スムーズな改札が可能となるのです。

もし、先にICカードをタッチしてしまうと、改札機は乗車区間や列車の情報を読み取ることができません。そのため、「乗車券の読み取りエラー」や「不正乗車」と判断され、改札が拒否される可能性が高いです。特に、指定席券を持っている場合、座席番号の情報も紙の乗車券に記載されているため、先に紙の乗車券を通さないと、ICカードの情報だけでは座席の確認ができないのです。

また、乗車券とICカードの両方を使用する際、ICカードの種類にも注意が必要です。SuicaやPASMOなど、一般的な交通系ICカードは新幹線乗車時に利用できますが、必ず紙の乗車券と併用する必要があります。ICカード単体では新幹線に乗車することはできません。これは、新幹線の料金体系や座席予約システムが、在来線とは異なるためです。

さらに、磁気定期券は新幹線では利用できません。これは、磁気定期券の情報が、新幹線の改札機と互換性がないためです。新幹線を利用する際には、必ず紙の乗車券とICカード（交通系ICカード）を準備しましょう。

新幹線乗車は、初めての利用では少し複雑に感じるかもしれません。しかし、紙の乗車券を先、ICカードを後というシンプルな手順を守ることで、スムーズな乗車が可能になります。乗車前に、改札機の使用方法を確認し、慌てずに落ち着いて操作することが重要です。少しでも不安な場合は、駅員に尋ねれば丁寧に教えてくれるので、遠慮なく質問しましょう。安全で快適な新幹線旅行となることを願っています。