中国から日本に輸入するとき、関税はいくらかかりますか?

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中国から個人輸入する際に、商品代金総額が16,666円以下の場合は、関税・消費税・地方消費税はかかりません。ただし、酒税やたばこ税などは免除されません。
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中国から日本へ商品を輸入する場合の関税は、商品の種類、価格、数量などによって大きく異なります。単純に「いくら」と断言することはできません。しかし、日本の関税制度の基本的な仕組みと、個人輸入における免税枠、そして関税計算の概算方法を理解することで、輸入にかかる費用をある程度予測することは可能です。

まず、個人輸入の場合、商品代金(送料、保険料を含む)の総額が16,666円以下の場合は、関税、消費税、地方消費税が免除される点が重要です。これは、多くの個人輸入において大きなメリットとなります。ただし、この免税枠は酒類、たばこ、たばこ製品には適用されません。これらの品目については、金額に関わらず関税、消費税、地方消費税、そしてそれぞれの品目に関する個別税(酒税、たばこ税など)が課税されます。

16,666円を超える場合、関税、消費税、地方消費税が課税されます。関税の計算は、商品の「品目番号」と「課税価格」に基づいて行われます。品目番号は、輸入する商品の種類を特定するためのコードであり、日本国税庁のホームページなどで調べることができます。課税価格は、商品価格(CIF価格:Cost, Insurance, and Freight、つまり商品価格+保険料+送料)に、通関手数料やその他の費用を加えた金額です。

関税率は、品目番号によって異なり、一般的には関税率表(税関税率表)で確認します。これは非常に複雑な表であり、専門的な知識がないと理解するのが困難です。関税率は、0%から数百%まで幅広く、同じ種類の商品でも、原産国や加工度合いによって異なる場合があります。例えば、完成品と原材料では関税率が大きく異なるケースも珍しくありません。

消費税は、関税と課税価格の合計に8%(軽減税率対象の場合は10%または0%)が課税されます。地方消費税は、消費税額の10%が課税されます。つまり、関税と消費税の合計額に10%が加算されます。

例えば、中国から20,000円の商品を輸入する場合(送料、保険料込み)、免税枠を超えているため、関税、消費税、地方消費税がかかります。仮に関税率が5%だとすると、課税価格は20,000円となり、関税は20,000円 × 5% = 1,000円となります。消費税は (20,000円 + 1,000円) × 8% = 1,680円、地方消費税は 1,680円 × 10% = 168円となります。そのため、合計で20,000円 + 1,000円 + 1,680円 + 168円 = 22,848円が必要になります。これはあくまで計算例であり、実際の関税率は商品によって大きく異なります。

正確な関税額を知るためには、輸入する商品に関する情報を基に、税関または税関関連の専門業者に問い合わせる必要があります。税関のホームページでは、品目番号検索や関税率表の閲覧も可能です。個人輸入での関税計算は複雑なため、事前に十分な調査を行い、想定される費用を把握することが重要です。 また、輸入代行業者を利用することも、関税計算や通関手続きの負担を軽減する有効な手段となります。