偽札をつかまされたらどうなる？

偽札をつかまされたらどうなる？ 知っておくべき法的知識と対処法

偽札と知らずに使ってしまった場合、あるいは所持していた場合、誰もが不安になるでしょう。「もしかして犯罪者扱いされる？」「警察に捕まるの？」と心配になるのは当然です。この記事では、偽札に遭遇してしまった場合にどうなるのか、法的側面から詳しく解説します。

1. 偽札と知らずに使ってしまった場合：過失犯の可能性

まず、大前提として、偽札と知らずに使ってしまった場合、刑法上の犯罪に問われる可能性は低いと言えます。重要なのは「偽札であることを認識していたか」という点です。法律は、故意に偽札を使用・所持する行為を処罰対象としています。

しかし、完全に無罪放免となるわけではありません。警察の取り調べは避けられないでしょう。取り調べでは、入手経路、使用時の状況、偽札だと気づかなかった理由などを詳細に説明する必要があります。

重要なのは、正直に、そして冷静に状況を説明することです。領収書や購入履歴など、客観的な証拠があれば、偽札と知らずに入手したことを証明する上で有利に働きます。

2. 偽札と知って使ってしまった場合：犯罪行為

一方、偽札であることを認識していながら使用した場合、または使用目的で所持していた場合は、明確な犯罪行為となります。この場合、「偽造通貨収得後知情行使等罪」に問われる可能性があり、刑法152条に規定されています。

この罪に問われた場合、使用した偽札の額面の3倍以下の罰金または科料が科せられます。記事冒頭にもあるように、1万円札を使った場合は最大3万円の罰金、5千円札なら最大1万5千円といった具合です。

3. 偽札をつかまされた時の対処法

では、実際に偽札をつかまされた場合、どのように対処すれば良いのでしょうか？

• 冷静さを保つ: まずは落ち着いてください。慌てて逃げ出したり、感情的に対応したりするのは避けるべきです。
• お店の人に伝える: 可能であれば、偽札であることをお店の人に伝え、指示を仰ぎましょう。
• 警察への届け出: お店の人が対応してくれない場合や、個人間で取引した場合は、最寄りの警察署または交番に届け出ましょう。
• 証拠の保全: 入手経路や状況をメモし、可能な限り証拠を保全しておきましょう。レシートや領収書、取引相手との連絡履歴などが有効です。
• 専門家への相談: 不安な場合は、弁護士などの専門家に相談することをおすすめします。

4. 偽札を見分けるポイント

偽札被害に遭わないためには、日頃から注意することが大切です。以下は、偽札を見分けるための主なポイントです。

• 透かしの有無: 真正な紙幣には、透かしが入っています。光に透かして確認しましょう。
• 潜像模様: 角度を変えて見ると、隠された文字や模様が現れるものもあります。
• マイクロ文字: 非常に小さい文字が印刷されています。ルーペなどで確認してみましょう。
• 特殊インク: 特定の光を当てると発光する特殊インクが使用されている場合があります。

5. まとめ

偽札問題は、誰にでも起こりうる可能性があります。この記事を参考に、万が一の事態に備えて、正しい知識と対処法を身につけておきましょう。そして、日頃から偽札に注意し、疑わしい場合は使用を避けるように心がけましょう。