弁護士が嫌がることは何ですか?

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弁護士は、専門外、勝算薄、費用対効果の低い案件、利益相反が生じる依頼、法テラス利用による報酬減、そして多忙による受任不可などを嫌います。依頼前に相談内容をよく検討し、弁護士の負担を理解した上で依頼することが重要です。

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弁護士が心の中で叫ぶ!? 弁護士が本当に嫌がること、ぶっちゃけ教えます。

弁護士と聞くと、冷静で論理的、そしてどんな難題にも立ち向かう頼もしい存在、そんなイメージを持つ人が多いのではないでしょうか。しかし、彼らもまた人間です。日々、依頼者のために尽力する中で、心の中で「勘弁してくれ!」と叫びたくなる瞬間が、実はたくさんあるのです。

依頼者としては、弁護士に気持ちよく動いてもらい、最良の結果を得たいと思うのは当然のこと。そこで今回は、弁護士が本当に嫌がることを、少し踏み込んでご紹介します。依頼を検討している方はもちろん、すでに依頼している方も、弁護士とのより良い関係を築くために、ぜひ参考にしてください。

1. 専門外分野への無理な相談

弁護士にも得意分野と不得意分野があります。刑事事件、離婚問題、相続問題、企業法務…法律の世界は非常に広いため、すべての弁護士がすべての分野に精通しているわけではありません。例えば、債務整理専門の弁護士に、複雑な国際税務に関する相談を持ち込んでも、的確なアドバイスは期待できません。

弁護士は依頼を受ける前に、その案件が自分の専門分野かどうかを判断します。もし専門外であれば、他の弁護士を紹介したり、適切な専門家を紹介したりすることもあります。しかし、無理に相談を持ち込まれたり、「弁護士なら何でも知っているはずだ」という前提で話をされたりすると、弁護士は困惑してしまいます。

2. 勝算が極めて低い、または感情的な訴訟

弁護士は、法律の専門家として、客観的な視点から勝算を見極める必要があります。明らかに勝算が低い、あるいは感情的な理由だけで訴訟を起こそうとする依頼は、弁護士にとって非常に厄介です。

もちろん、依頼者の気持ちは理解できます。しかし、訴訟は時間も費用もかかります。勝算が低い訴訟に時間と労力を費やすことは、依頼者にとっても弁護士にとっても、必ずしも最善の選択とは言えません。弁護士は、冷静に状況を分析し、法的根拠に基づいて、勝算の見込みを説明する義務があります。その説明を無視し、感情論だけで訴訟を強行しようとする依頼は、弁護士を疲弊させてしまいます。

3. 費用対効果が見合わない案件

弁護士費用は、決して安いものではありません。弁護士は、依頼を受ける前に、弁護士費用と得られる利益を比較検討するよう促します。例えば、少額の金銭を回収するために、高額な弁護士費用を支払うことは、経済合理性に欠けます。

弁護士は、依頼者の利益を最大限に守ることが使命です。しかし、費用対効果が見合わない案件は、依頼者の利益に反する可能性があり、弁護士としても積極的に引き受けることが難しい場合があります。

4. 利益相反が生じる可能性のある依頼

利益相反とは、依頼者の利益が、弁護士自身または他の依頼者の利益と相反する状況を指します。例えば、以前、A社の顧問弁護士を務めていた弁護士が、A社を訴える依頼をB社から受けることは、利益相反に該当します。

弁護士は、常に中立的な立場で、依頼者の利益を守る義務があります。利益相反が生じる可能性のある依頼は、弁護士としての倫理に反するため、断らざるを得ません。

5. 法テラス利用による報酬減を軽視する姿勢

経済的に余裕のない方のために、法テラスという制度があります。法テラスを利用する場合、弁護士報酬は法テラスから支払われますが、通常の報酬よりも減額されることが一般的です。

弁護士は、法テラスの趣旨を理解し、積極的に協力する姿勢を持っています。しかし、法テラス利用による報酬減を軽視し、「どうせ法テラスが払うんだから」という態度で接する依頼者には、正直、複雑な気持ちになります。

6. 多忙による受任不可の状況を理解しない依頼

弁護士は、常に複数の案件を抱えています。特に、経験豊富な弁護士や人気のある弁護士は、常に多忙な状態です。そのため、依頼したいと思っても、すぐに受任してもらえない場合があります。

弁護士が受任できない理由は様々ですが、最も多いのは、物理的に時間が足りないという理由です。多忙な弁護士に、無理に依頼を押し付けようとしたり、すぐに動いてほしいと要求したりすることは、弁護士を困らせるだけでなく、他の依頼者の迷惑にもなりかねません。

まとめ

弁護士も人間です。彼らが嫌がることを理解し、配慮することで、より良い関係を築き、最良の結果を得られる可能性が高まります。依頼を検討している方は、今回の記事を参考に、弁護士に相談する前に、相談内容をよく検討し、弁護士の負担を理解した上で依頼するように心がけてください。