扶養控除申請書を提出しない場合どうなる？

扶養控除等申告書を提出しないとどうなる？知っておくべき重要ポイント

年末が近づくと、会社から配布されるのが「扶養控除等申告書」。これは、所得税の計算において、家族構成や扶養状況を会社に申告するための重要な書類です。しかし、この書類を提出しないと、一体どうなるのでしょうか？ ただ面倒なだけで、放置しても問題ないのでしょうか？

扶養控除等申告書未提出による具体的な影響

結論から言うと、扶養控除等申告書を提出しないことは、税金面で大きなデメリットにつながる可能性があります。

1. 所得税の過払い：本来還付されるはずの税金が還付されない

   扶養控除等申告書を提出することで、扶養親族の人数や状況に応じて所得控除を受けることができます。この控除により、課税対象となる所得が減り、結果的に支払うべき所得税も少なくなるのです。

   しかし、申告書を提出しないと、この控除が受けられません。そのため、毎月の給与から天引きされる所得税が、本来よりも多くなってしまう可能性があります。つまり、払いすぎた税金を年末調整で取り戻すチャンスを自ら放棄してしまうことになるのです。

2. 年末調整が受けられない：確定申告が必要になる

   通常、会社員の方は、会社が年末調整を行うことで、年間の所得税が精算されます。しかし、扶養控除等申告書を提出していない場合、会社は従業員の正確な扶養状況を把握できません。そのため、年末調整を行うことができず、自分で確定申告を行う必要が出てきます。

   確定申告は、税務署の窓口で行うか、e-Taxを利用してオンラインで行うことができます。しかし、確定申告の手続きは、慣れていないと煩雑で時間がかかります。また、計算ミスや必要書類の不備があると、税務署から指摘を受け、修正が必要になることもあります。

3. 住民税への影響：翌年の住民税額が変わる可能性

   所得税だけでなく、住民税にも影響が出る可能性があります。扶養控除の情報は、翌年の住民税の計算にも用いられるため、申告書を提出しないと、本来よりも高い住民税が課せられる可能性があります。

扶養控除等申告書を提出しなかった場合の対処法

もし、扶養控除等申告書を提出し忘れてしまった場合は、すぐに会社の担当部署に相談しましょう。

• 年末調整の期限に間に合う場合: 会社で年末調整を再度行ってもらえる可能性があります。
• 年末調整の期限を過ぎてしまった場合: 自分で確定申告を行うことで、所得税の還付を受けることができます。確定申告の期間は通常、2月16日から3月15日までです。

まとめ：扶養控除等申告書はきちんと提出を

扶養控除等申告書は、税金を適正に処理するために非常に重要な書類です。提出を怠ると、税金の払いすぎや確定申告の手間など、様々なデメリットが発生します。

会社から申告書が配布されたら、内容をよく確認し、必要事項を記入して、必ず提出期限までに提出するようにしましょう。もし、書き方や内容についてわからないことがあれば、会社の担当部署や税務署に遠慮なく相談してください。

税金は、私たちの生活を支えるための大切な財源です。正しい知識を持ち、きちんと申告することで、無駄な税金を払うことなく、より豊かな生活を送ることができるでしょう。