119に伝えるべきことは何ですか？

119番通報、それは生死を分ける一瞬の電話です。冷静さを保ち、正確な情報を伝えることが、救急隊員の迅速かつ適切な対応、ひいては患者の命を救うことに繋がるのです。 しかし、パニックに陥り、何を伝えればいいのか分からなくなることも十分に考えられます。そこで、119番通報時に焦らず、効果的に情報を伝えるためのポイントを解説します。

まず、肝心なのは「落ち着いて話す」ことです。慌てて早口で話すと、重要な情報が聞き漏れてしまう可能性があります。深呼吸をして、ゆっくりと、はっきりと話しましょう。オペレーターはあなたの不安を理解しています。落ち着いて話すことで、正確な情報を伝えやすくなります。

次に、最も重要な情報、それは「場所」です。あなたの現在地を正確に伝えましょう。番地、建物名、目印となる建物や施設などを具体的に説明しましょう。「近所のコンビニの近く」など曖昧な表現は避け、可能な限り正確な位置情報を伝えなければなりません。GPS機能付きの携帯電話をお持ちであれば、位置情報を伝えることも有効です。

場所が確認できたら、次に伝えるべきは「患者の状態」です。患者の症状、怪我の程度、意識の有無、呼吸状態などを具体的に説明する必要があります。例えば、「男性、50歳くらい、胸を押さえて苦しそうにしている。呼吸が浅く、顔色が悪い。意識はあるが、話しかけるとうなずく程度。」といった具合です。

具体的に伝えるべき情報は以下の通りです。

• 患者の年齢と性別: 年齢は概算で構いませんが、できるだけ正確に伝えましょう。
• 症状: 痛み、吐き気、意識障害、けいれん、出血など、具体的な症状を簡潔に説明します。部位も明記しましょう。例えば、「左胸に激しい痛みがある」「吐血している」「意識を失っている」「けいれんを起こしている」など。
• 怪我の程度: 出血の量、傷の大きさ、骨折の疑いなど、怪我の状況を可能な限り詳しく説明します。
• 意識の有無: 意識があるか、ないか、または朦朧としているかなどを明確に伝えましょう。
• 呼吸状態: 呼吸が苦しそうか、浅いか、速いか、止まっていそうかなどを伝えましょう。
• 発症時刻: 症状が出始めた時刻を正確に伝えましょう。
• 既往症: 高血圧、糖尿病、心臓病など、持病がある場合は必ず伝えましょう。服用している薬についても伝えると、より的確な対応が可能になります。
• アレルギー: 薬物アレルギーなどがあれば、必ず伝えましょう。
• 事故の状況: 事故の場合は、事故の状況を簡潔に説明しましょう。

これらの情報を伝える際に、専門用語を使ったり、難しい表現を使ったりする必要はありません。分かりやすい言葉で、簡潔に説明しましょう。 オペレーターは、あなたの言葉を元に、救急隊に適切な指示を出すことができます。

最後に、電話を切らないことが重要です。オペレーターからの指示に従い、救急隊の到着まで待機しましょう。状況の変化があれば、随時オペレーターに報告する必要があります。

119番通報は、緊急事態への対応を迅速化し、命を救うための重要な手段です。上記を参考に、冷静に、正確に情報を伝え、救急隊員の迅速な対応に協力しましょう。 あなたの正確な情報が、誰かの命を救うことに繋がるのです。