イギリスのNGポーズは？

イギリスで気をつけたいNGポーズ：それ、本当に大丈夫？

イギリスを訪れる際、美しい景色や歴史的な建造物、フレンドリーな人々との出会いに胸を躍らせることでしょう。しかし、異文化理解を深める上で、ジェスチャーやボディランゲージの違いにも気を配る必要があります。うっかりやってしまった何気ない仕草が、思わぬ誤解やトラブルを招く可能性もあるからです。今回は、イギリスで特に注意すべきNGポーズについて、詳しく見ていきましょう。

まず、冒頭でも触れられた、手の甲を相手に向け中指を立てるジェスチャー。これは言うまでもなく、世界的に見ても非常に攻撃的な表現です。イギリスでも例外ではなく、激しい怒りや侮蔑を示す極めて無礼な行為とされます。パブでの些細な言い争いや、運転中のトラブルなどで、思わずこのジェスチャーをしてしまうと、深刻な事態に発展する可能性があります。冗談で使うことすら避けるべきです。

次に、「Vサイン」にも注意が必要です。日本においてはピースサインとして広く親しまれていますが、手の甲を相手に向けたVサインは、中指を立てるジェスチャーと同様に侮辱的な意味合いを持ちます。手のひらを相手に向ければ問題ありませんが、特にパブなどお酒が入る場では、誤解を避けるためにもVサイン自体を控えた方が無難かもしれません。

また、人差し指と中指をクロスさせる仕草も、イギリスの一部地域では軽蔑的な意味を持つことがあります。これは「嘘つき」や「約束を破る」といったネガティブなイメージと結びついており、特にビジネスシーンでは避けるべきです。

さらに、日本では親しみを込めて行う頭ポンポンも、イギリスでは失礼な行為と捉えられる場合があります。特に子供に対して行う場合は、親の許可を得るなど、十分な配慮が必要です。文化的な背景として、イギリスではパーソナルスペースを非常に大切にします。頭は特にプライベートな領域とされているため、不用意に触れることは避けましょう。

目上の人や初対面の人と話す際に、ポケットに手を入れたままなのは、無礼で傲慢な印象を与えます。敬意を示すためにも、きちんと手を出すように心がけましょう。同様に、足を組んで座ることも、リラックスしすぎている、あるいは相手を見下しているという印象を与えかねません。フォーマルな場では特に注意が必要です。

イギリスでは、アイコンタクトも重要なコミュニケーションツールです。会話をしている時は、適度なアイコンタクトを保つことで、相手に真剣に話を聞いていることを示すことができます。逆に、目をそらし続けると、自信がない、あるいは何か隠していると思われてしまう可能性があります。

ジェスチャー以外にも、イギリスでは「queue jumping」（割り込み）は非常に嫌われます。バス停やレジなど、列ができている場合は、必ず最後尾に並びましょう。順番を守らない行為は、周囲からの冷たい視線を浴びることになります。

これらのNGポーズやマナーは、あくまで一般的なものであり、地域や状況によって異なる場合もあります。しかし、異文化で過ごす際には、常に相手への配慮を忘れず、謙虚な姿勢で接することが大切です。イギリスの文化や習慣を尊重することで、より豊かな旅行体験となるでしょう。積極的にコミュニケーションを取り、現地の人の意見を聞きながら、イギリスでの滞在を満喫してください。