タバコ 副流煙 何分ぐらい？

タバコの煙は、一体何分残る？見えない脅威、副流煙について考える

「タバコの煙は、吸い終わったらすぐ消えるもの」そう思っていませんか？ 実は、目に見えなくても、有害な物質は空気中にとどまり、私たちの健康を脅かしています。今回は、タバコの煙が周囲に及ぼす影響、特に副流煙について考えてみましょう。

タバコを吸い終えた後、約45分間は口から有害物質が出続けているという研究結果があります。つまり、喫煙者が直接吐き出す煙だけでなく、会話中の息や咳などからも、周囲の人は有害物質を吸い込んでしまう可能性があるのです。

さらに、タバコの煙は空気中を漂い、壁や家具、衣類などに付着します。これを三次喫煙と呼びますが、目に見えないだけに、その脅威は見過ごされがちです。特に、換気の悪い狭い空間では、タバコの煙が長時間残留しやすく、非喫煙者、特に乳幼児や妊婦への健康被害が懸念されます。

では、具体的にタバコの煙はどれくらい空気中に残るのでしょうか？ 実験によると、6畳の密閉された部屋で1本タバコを吸った場合、約30分間は高濃度の有害物質が検出されたという結果が出ています。窓を開けて換気をしても、完全に煙を消し去るには、さらに時間がかかります。

タバコの煙に含まれる有害物質は200種類以上と言われ、その中には、発がん性物質や呼吸器系疾患を引き起こす物質も含まれています。

副流煙による健康被害は深刻です。受動喫煙によって、肺がん、虚血性心疾患、脳卒中、乳幼児突然死症候群（SIDS）などのリスクが上昇することが分かっています。

タバコの煙は、目に見えないだけに、その影響を過小評価してしまいがちです。しかし、喫煙者だけでなく、周囲の人々の健康を守るためにも、タバコの煙がもたらすリスクについて、今一度真剣に考える必要があるのではないでしょうか。

私たちにできること

• 屋内や車内では、禁煙を徹底する。
• 屋外での喫煙は、周囲の人への配慮を忘れずに、指定された場所で。
• 換気をこまめに行い、空気の入れ替えを心がける。
• タバコの煙が衣類や髪に付着していることを意識し、帰宅後は手洗いうがいを徹底する。

タバコの煙のない社会を目指して、一人ひとりができることから始めていきましょう。