誤給油するとどうなる？

誤給油、その時あなたは！？ 知っておくべき緊急対処と予防策

「やってしまった！」 給油中にふと我に返り、ノズルがいつもと違うことに気づく…。そんな悪夢のような誤給油。誰にでも起こりうるミスですが、放置すれば車に深刻なダメージを与えてしまう可能性があります。この記事では、誤給油が引き起こす問題と、万が一の際の適切な対処法、そして何よりも重要な予防策について詳しく解説します。

誤給油の種類と症状：ガソリン車 vs ディーゼル車

誤給油には大きく分けて、ガソリン車に軽油を入れてしまうケースと、ディーゼル車にガソリンを入れてしまうケースの2種類があります。それぞれ症状が異なるため、早期発見が重要になります。

• ガソリン車に軽油を入れた場合： 軽油はガソリンよりも粘度が高く、オクタン価が低いため、点火プラグでの着火が困難になります。そのため、エンジンがスムーズに回転せず、加速不良や異音が発生することがあります。排気ガスからは黒煙が出ることも。最悪の場合、エンジンが停止してしまいます。

• ディーゼル車にガソリンを入れた場合： ディーゼルエンジンは軽油の自己着火によって動力を得ています。ガソリンは軽油よりも引火点が高く、潤滑性も低いため、インジェクターや燃料ポンプといった精密な燃料供給システムに大きな負担をかけ、焼き付きや故障の原因となります。排気ガスからは白煙が出ることがあり、エンジンが停止してしまう可能性も高くなります。

誤給油に気づいたら？ 絶対にエンジンをかけない！

もし給油中に誤りに気づいた場合は、絶対にエンジンをかけないでください。エンジンをかけると、誤った燃料が燃料系統全体に循環し、被害を拡大させてしまいます。

1. 給油をすぐに中断し、 スタンドのスタッフに誤給油したことを伝えてください。
2. キーを回さず、 車を押して安全な場所へ移動させます。
3. 加入している自動車保険会社やロードサービス に連絡し、指示を仰ぎましょう。彼らは適切な対処方法を知っており、レッカーの手配や修理工場への連絡などをサポートしてくれます。
4. 専門業者による燃料抜き取りと燃料系統の洗浄 が必要になる場合があります。放置すると、燃料ポンプやインジェクターなどの部品交換が必要になることもあります。

予防こそが最大の対策：誤給油を防ぐために

誤給油は、焦りや油断から起こりやすいミスです。以下の点に注意することで、誤給油のリスクを大幅に減らすことができます。

• 給油前に必ず燃料の種類を確認する： 給油口やメーターパネル、車検証などで、自分の車に適した燃料を確認しましょう。
• セルフスタンドでは特に注意する： 他の作業に気を取られず、給油ノズルの色と燃料の種類をしっかりと確認しましょう。
• 家族や友人と車を共有する場合は、燃料の種類を共有しておく： 誰が運転しても誤給油しないように、注意喚起を徹底しましょう。
• 給油口のキャップの色を区別する： ガソリン車とディーゼル車で給油口キャップの色を変えることで、視覚的に区別することができます。

まとめ

誤給油は、車両に深刻なダメージを与えるだけでなく、修理費用も高額になる可能性があります。万が一、誤給油してしまった場合は、冷静に対処し、専門業者に相談することが重要です。何よりも、日頃から注意を払い、誤給油のリスクを減らすことが大切です。安全運転のために、燃料の種類確認を習慣づけましょう。