アルコールスプレーを自作するには?

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市販の無水エタノール(80%程度)90mlと精製水110mlを清潔な容器で混ぜ合わせれば、アルコール濃度約35%の消毒スプレーが簡単に自作できます。 混ぜ合わせた後、スプレーボトルに移し替え、よく振って均一にしましょう。 使用するエタノールは、必ず食品添加物規格適合品を使用してください。

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手作りのアルコール消毒スプレー:安全で効果的な作り方と注意点

新型コロナウイルス感染症の流行以降、アルコール消毒スプレーは私たちの生活に欠かせないものとなりました。市販品は手軽に手に入りますが、自作することでコストを抑えたり、成分を自分の目で確認したりすることができます。しかし、効果的な消毒スプレーを作るには、正しい知識と手順が不可欠です。この記事では、安全で効果的なアルコール消毒スプレーの自作方法と、その際に注意すべき点を詳しく解説します。

まず、重要なのは使用するエタノールの種類です。市販されているエタノールには様々な種類があり、全てが消毒に適しているわけではありません。消毒用アルコールスプレーを作るには、食品添加物規格適合品の高濃度エタノール(無水エタノール)を使用することが必須です。これは、飲用を目的としたものではないことを示し、不純物が少なく、人体への影響を最小限に抑えているためです。ドラッグストアや薬局などで容易に入手できますが、購入時に必ずラベルを確認し、「食品添加物規格適合品」の表示があることを確認しましょう。

市販のエタノールは、濃度によって効果が異なります。高濃度(99.5%)のエタノールは、そのまま使用すると殺菌効果が低いため、希釈する必要があります。一般的に、有効な消毒効果を得るためには、最終的なアルコール濃度を約70~80%に調整することが推奨されています。これは、アルコールが細菌やウイルスのタンパク質を凝固させるのに最適な濃度であるためです。

では、実際に70~80%のアルコールスプレーを自作してみましょう。高濃度エタノール(99.5%)を希釈する場合、計算式を用いる必要があります。例えば、70%のアルコールスプレーを500ml作りたい場合は、以下のようになります。

  • アルコールの量:500ml × 0.7 = 350ml
  • 水の量:500ml – 350ml = 150ml

つまり、高濃度エタノール350mlと精製水150mlを混ぜ合わせることで、約70%のアルコールスプレーを作ることができます。80%のアルコールスプレーを作る場合は、アルコール400mlと水100mlを混ぜ合わせます。

具体的な手順は以下の通りです。

  1. 清潔な容器を用意する: スプレーボトルを使用する場合は、事前に熱湯消毒するか、アルコールで拭いて清潔にしておきましょう。
  2. エタノールと水を混ぜ合わせる: あらかじめ計算した分量のエタノールと精製水を清潔な容器に加えます。 この際、エタノールを先に加えてから水をゆっくりと加えることがおすすめです。
  3. よく混ぜ合わせる: 混ぜ合わせる際は、優しく丁寧に混ぜて、均一になるようにします。
  4. スプレーボトルに移し替える: 混合液をスプレーボトルに移し替えます。
  5. ラベルを貼る: 作成日とアルコール濃度を記載したラベルを貼っておきましょう。

自作する際の注意点:

  • 換気のよい場所で作業する: エタノールは引火性が高いので、火気厳禁です。換気のよい場所で作業を行い、火気には十分注意しましょう。
  • 目に入らないように注意する: エタノールは目に入ると刺激があるので、取り扱いには注意が必要です。万一目に入った場合は、すぐに流水で洗い流し、医師の診察を受けましょう。
  • 子供の手の届かない場所に保管する: 子供やペットが誤って口にしないように、必ず手の届かない場所に保管しましょう。
  • 保存期間に注意する: 自作したアルコールスプレーは、なるべく早めに使い切りましょう。保存期間は、容器の種類や保存状態によって異なりますが、一般的には1ヶ月以内を目安とすることが推奨されます。

自作アルコールスプレーは経済的であり、成分も把握できるメリットがありますが、安全性には十分に注意しましょう。上記の手順と注意点を遵守し、安全で効果的なアルコール消毒スプレーを自作してください。 なお、医療機関での使用を目的としたものではありませんので、ご注意ください。