大腸がん末期の自覚症状は?

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末期大腸がんでは、がんの進行に伴い様々な症状が現れます。腸閉塞による腹痛、吐き気、嘔吐のほか、腸からの出血が続くことによる貧血も起こりえます。貧血になると、動悸、息切れ、倦怠感、顔色の悪化、立ちくらみなどが現れることがあります。

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大腸がん末期の自覚症状:静かに進行する病魔からのサインを読み解く

大腸がんは、初期段階では自覚症状が乏しいことが多く、気づかないうちに病状が進行してしまうケースが少なくありません。特に末期になると、がん細胞が周囲の臓器やリンパ節に転移し、様々な症状が現れます。早期発見、早期治療が重要な大腸がんにおいて、末期の自覚症状を理解することは、自身や家族の健康を守る上で非常に大切です。

この記事では、大腸がん末期の自覚症状について、代表的なものから見落としがちなものまで、詳しく解説します。早期発見の糸口を見つけるためにも、ぜひ最後までお読みください。

腸閉塞による症状:激しい腹痛、吐き気、嘔吐

大腸がんが進行し、腸管を狭窄したり閉塞させたりすると、腸閉塞を引き起こします。腸閉塞は、食べたものが腸を通過できなくなる状態で、激しい腹痛、吐き気、嘔吐といった症状が現れます。初期には断続的な痛みですが、次第に持続的な激痛へと変化していきます。また、便が全く出なくなる、あるいは少量の血液が混じった便が出ることもあります。これらの症状が現れた場合は、一刻も早く医療機関を受診する必要があります。

貧血のサイン:動悸、息切れ、倦怠感

大腸がんによって腸管内に出血が起こると、慢性的な出血により貧血を引き起こすことがあります。貧血になると、体内に酸素が十分に運ばれなくなるため、動悸、息切れ、倦怠感、顔色の悪化、立ちくらみなどの症状が現れます。これらの症状は、貧血以外の原因でも起こりうるため、見過ごされがちです。しかし、特に理由もなくこれらの症状が続く場合は、大腸がんの可能性も考慮し、医療機関を受診することが重要です。

その他の症状:体重減少、発熱、腹部のしこり

大腸がんが進行すると、がん細胞が栄養を消費するため、体重が減少することがあります。また、がん細胞が炎症を引き起こすことで発熱することもあります。これらの症状も、他の病気と共通しているため、見逃しやすい点に注意が必要です。さらに、腹部にしこりを触れる場合がありますが、これはがんが大きくなっている可能性を示唆しています。自分で触れて確認できる場合もありますが、深部にできたがんの場合は触診ではわからないこともあります。

転移による症状:肝臓、肺、骨への転移

大腸がんは、進行すると肝臓、肺、骨などに転移することがあります。肝臓に転移した場合、黄疸、腹水、肝機能障害などが現れます。肺に転移した場合は、咳、痰、呼吸困難、胸痛などの症状が現れることがあります。また、骨に転移した場合は、激しい骨の痛みや骨折を起こしやすくなります。これらの症状は、大腸がんが既に進行していることを示唆しており、適切な治療が必要です。

早期発見のために:定期的な検診の重要性

大腸がんは、早期に発見できれば完治の可能性が高いがんです。しかし、自覚症状が出にくい初期段階での発見は難しいため、定期的な検診を受けることが非常に重要です。便潜血検査は、手軽に受けることができる大腸がんのスクリーニング検査です。陽性だった場合は、大腸内視鏡検査を受けて、確定診断を行う必要があります。40歳以上の方は、定期的に検診を受けることを強くお勧めします。

まとめ:自身の体に耳を傾け、異変を感じたらすぐに受診を

大腸がん末期の自覚症状は多岐にわたり、他の病気と区別するのが難しい場合もあります。そのため、少しでも体の異変を感じたら、躊躇せずに医療機関を受診することが大切です。早期発見、早期治療こそが、大腸がんから身を守る最善の方法です。この記事が、皆様の健康管理の一助となれば幸いです。