年齢別の体温の正常値は?

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年齢による体温の正常範囲は、幼児で36.6~37.3℃(37.3℃以上は発熱)、学童で36.5~37.5℃(37.3℃以上は発熱)、成人では36.3~37.0℃(37.0℃以上は発熱)、高齢者では35.8~36.5℃(36.8℃以上は発熱)と幅があります。 年齢と共にやや低くなる傾向があり、発熱の基準も年齢によって異なる点に注意が必要です。

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年齢と体温:知っておきたい正常値と発熱のサイン

体温は、私たちの健康状態を映し出す重要な指標です。風邪やインフルエンザなどの感染症にかかると体温が上昇しますが、実は健康な状態でも年齢によって体温の正常値は異なります。そのため、年齢ごとの体温の特徴を理解しておくことは、適切な対応をする上で非常に重要です。

幼児期(0歳~6歳頃):体温調節機能の発達段階

幼児期は体温調節機能が未発達なため、外気温の影響を受けやすく、体温が変動しやすい時期です。一般的に、幼児の平熱は36.6℃~37.3℃とされています。37.3℃を超えると発熱とみなされることが多いですが、活発に遊んだ後や入浴後など一時的に体温が上がる場合もあります。大切なのは、体温の数値だけでなく、子どもの様子をよく観察することです。機嫌が悪かったり、元気がなかったりする場合は、たとえ体温が37.3℃以下でも注意が必要です。また、38℃以上の高熱が続く場合は、速やかに医療機関を受診しましょう。

学童期(7歳~12歳頃):体温調節機能の安定化

学童期になると、体温調節機能が徐々に発達し、体温は比較的安定してきます。平熱は36.5℃~37.5℃程度で、幼児期と比べるとやや低い傾向があります。発熱の目安は37.3℃以上ですが、個人差があるため、普段の体温を把握しておくことが大切です。また、子どもは遊びに夢中になると、多少の体調不良を訴えないこともあります。保護者は、子どもの様子に気を配り、顔色や食欲、睡眠の状態などを確認するようにしましょう。

成人期(18歳~64歳頃):安定した体温

成人の平熱は36.3℃~37.0℃で、一般的に37.0℃以上を発熱とみなします。しかし、個人差や測定部位、時間帯によって変動するため、自分の平熱を知っておくことが重要です。また、ストレスや疲労、ホルモンバランスの変化によっても体温は影響を受けます。普段と比べて体温が高いと感じたり、体調に異変を感じたりする場合は、無理をせず安静にすることが大切です。

高齢期(65歳以上):体温の低下と発熱の見極め

高齢期になると、体温調節機能が低下するため、平熱は35.8℃~36.5℃と低くなる傾向があります。そのため、36.8℃以上でも発熱とみなされることがあります。また、高齢者の場合、感染症にかかっても高熱が出ない場合があり、肺炎などの重篤な病気が隠れている可能性もあります。発熱以外にも、食欲不振や倦怠感、意識の混濁など、普段と異なる症状が見られた場合は、すぐに医療機関を受診することが重要です。

体温測定のポイント

体温を正しく測定するためには、以下の点に注意しましょう。

  • 体温計の種類によって測定方法が異なるため、取扱説明書をよく読んで正しく使用しましょう。
  • 脇で測定する場合は、体温計の先端を脇の中心にしっかり当て、脇を閉じます。
  • 測定時間は、電子体温計の場合は指定された時間、水銀体温計の場合は5分程度です。
  • 早朝は体温が低く、夕方は高くなる傾向があるため、同じ時間帯に測定するようにしましょう。

体温は健康のバロメーターです。年齢ごとの体温の特徴を理解し、日頃から自分の体温を把握しておくことで、体調の変化にいち早く気づき、適切な対応をすることができます。少しでも不安な場合は、自己判断せずに医療機関に相談しましょう。