掃除用のエタノールの作り方は？

知っておくと便利！用途別・掃除用エタノールの賢い作り方と使い方

エタノールは、その高い除菌効果と揮発性の高さから、日々の掃除に役立つ万能アイテムです。しかし、濃度や使い方を間違えると、効果が薄れてしまったり、素材を傷めてしまう可能性があります。この記事では、インターネット上でよく見かける情報に加え、一歩踏み込んだ、用途に合わせた掃除用エタノールの作り方と、注意すべき点をご紹介します。

基本は「無水エタノール」の希釈：目的別濃度調整

市販されている「消毒用エタノール」は、既に精製水で希釈されているため、そのまま使用できます。しかし、より効果的な掃除を目指すなら、無水エタノールを自分で希釈するのがおすすめです。無水エタノールは、ほぼ純粋なエタノールであり、用途に合わせて濃度を調整できるため、経済的かつ柔軟に対応できます。

• 除菌・ウイルス対策 (70～80%):
  これが最も一般的な濃度です。エタノールの濃度が高すぎると、タンパク質を表面で凝固させてしまい、内部への浸透を妨げて除菌効果が弱まる可能性があります。70～80%程度の濃度が、最も効果的に除菌力を発揮します。

  • 作り方: 無水エタノール7〜8に対して、精製水3〜2の割合で混ぜます。例えば、無水エタノール70mlに対して精製水30mlを混ぜると、70%のエタノール液が完成します。

• 油汚れの除去 (90%以上):
  換気扇やガスレンジなどの油汚れには、高濃度のエタノールが効果的です。油を溶かす力が強く、拭き取りも簡単です。ただし、塗装面やプラスチック素材によっては変色や溶解の恐れがあるので、必ず目立たない場所で試してから使用してください。

  • 作り方: 無水エタノールをそのまま使用するか、精製水を少量加えて濃度を調整します。

• 水垢・石鹸カスの除去 (50%以下):
  意外かもしれませんが、水垢や石鹸カスには、低濃度のエタノールが有効です。アルカリ性の汚れを中和し、水切れを良くする効果があります。

  • 作り方: 無水エタノール5に対して、精製水5以上の割合で混ぜます。

掃除用エタノールの使用上の注意点

• 火気厳禁: エタノールは引火性の高い液体です。火気の近くでの使用は絶対に避け、換気を十分に行いましょう。
• 静電気対策: 静電気によって引火する可能性もあります。静電気防止スプレーを使用したり、乾燥した環境での使用を避けましょう。
• 素材への影響: エタノールは、素材によっては変色、溶解、ひび割れなどを引き起こす可能性があります。特に、塗装面、プラスチック、革製品などへの使用は注意が必要です。必ず目立たない場所で試してから使用しましょう。
• 密閉容器での保管: エタノールは揮発性が高いため、密閉できる容器に入れて保管しましょう。直射日光を避け、冷暗所に保管してください。
• ゴム手袋の着用: エタノールは脱脂作用があるため、素手で使用すると手が荒れることがあります。ゴム手袋を着用して作業を行いましょう。

さらに効果を高めるワンポイント

• スプレーボトルを活用: エタノールをスプレーボトルに入れて使用すると、広範囲に均一に噴霧でき、掃除が効率的になります。
• マイクロファイバークロス: マイクロファイバークロスは、エタノールとの相性が良く、汚れをしっかりと拭き取ることができます。
• 重曹との組み合わせ: 油汚れがひどい場合は、重曹ペーストを塗布した後、エタノールで拭き取ると効果的です。

エタノールを賢く活用して、快適で清潔な空間を実現しましょう。