消毒用アルコールを自作するには?

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無水エタノールを使って消毒用アルコールを作るには、まず無水エタノール500mlから100mlを抜き、代わりに精製水100mlを加えます。これで約80%濃度の消毒用エタノールが完成します。抜き取った100mlのエタノールも、精製水25mlを加えることで同様の消毒用エタノールとして使用できます。

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消毒用アルコールの自作:安全と効果的な作成方法

新型コロナウイルス感染症の流行以降、消毒用アルコールは家庭の必需品となりました。しかし、市販品が品薄になることも多く、自作を試みる方も増えています。この記事では、無水エタノールを用いた消毒用アルコールの自作方法を、安全に、そして効果的に行うための注意点と共に解説します。単なるレシピだけでなく、その背景にある化学的原理や、安全な取り扱い方についても詳しく説明します。

材料と器具

  • 無水エタノール: 消毒用アルコールの主成分です。純度が高いものが重要で、薬局や化学薬品販売店で入手できます。メタノールやイソプロパノールが含まれているものは絶対に使用しないでください。これらのアルコールは人体に有害です。ラベルを注意深く確認し、無水エタノール(エタノール濃度99.5%以上)であることを確認しましょう。
  • 精製水: 水道水を使用すると、不純物によってアルコールの殺菌効果が低下したり、変質の原因となる可能性があります。必ず精製水を使用してください。ドラッグストアなどで手軽に入手できます。
  • 計量カップ/メスシリンダー: 正確な体積の測定は、適切なアルコール濃度を得るために非常に重要です。正確な計量器具を使用しましょう。
  • 清潔な容器: 消毒用アルコールを保存する容器は、事前に清潔に洗浄・乾燥させておきましょう。ガラス瓶やプラスチック容器(エタノールに耐性のあるもの)が適しています。ラベルを貼って、内容物と作成日を示しておきましょう。

作成方法と濃度について

消毒効果の高いアルコール濃度は、一般的に70~80%です。それより低い濃度では殺菌効果が低く、高い濃度ではタンパク質の変性を阻害し、効果が低下すると言われています。

無水エタノールから80%の消毒用アルコールを作成する手順は以下の通りです。

方法1:500mlから作る場合

  1. 無水エタノール500mlを準備します。
  2. 無水エタノール100mlを別の容器に移します。(残りは400mlとなります)
  3. 精製水100mlを400mlの無水エタノールに加えます。
  4. よく混ぜ合わせます。これで約80%の消毒用アルコールが完成します。

方法2:100mlから作る場合

  1. 無水エタノール100mlを準備します。
  2. 精製水25mlを加えます。
  3. よく混ぜ合わせます。これで約80%の消毒用アルコールが完成します。

安全に関する注意事項

  • 可燃性: エタノールは引火性が高いので、火気厳禁で作業を行いましょう。換気の良い場所で行い、静電気の発生にも注意してください。
  • 皮膚への刺激: エタノールは皮膚を乾燥させるため、使用後は手を洗い、保湿クリームを塗るなど、適切なケアを行いましょう。
  • 誤飲: 子供やペットの手の届かない場所に保管しましょう。誤飲した場合には、すぐに医療機関に連絡してください。
  • 目への刺激: 目に入らないように注意し、万が一入った場合は、流水で15分以上洗浄し、医師の診察を受けてください。
  • 保管: 直射日光を避け、涼しい場所に密閉して保管しましょう。

最後に

この記事で紹介した方法は、あくまで一般的な方法であり、絶対的なものではありません。正確な濃度を確保するためには、正確な計量と、高品質の材料を使用することが重要です。自作する際には、常に安全に配慮し、不明な点があれば専門家の助言を求めましょう。自作した消毒用アルコールは、市販品と同等の品質を保証するものではありませんので、ご自身の責任においてご使用ください。