授乳中に悪露が増えるのはなぜですか?

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産後の悪露は、急な動きや授乳による子宮収縮で一時的に増えることがあります。通常、産後2ヶ月程度で自然に止まりますが、長引いたり血の塊が見られる場合は、医療機関を受診しましょう。

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授乳中に悪露が増える?その理由と注意点

産後のママにとって、悪露は身体が回復していく過程で避けて通れないものです。しかし、授乳中に悪露の量が増えることに不安を感じる方もいらっしゃるかもしれません。なぜ授乳中に悪露が増えるのか、その理由と注意点について詳しく見ていきましょう。

授乳と子宮収縮の関係

出産後、子宮は妊娠前の状態に戻ろうと収縮を始めます。この収縮によって、子宮内に残った血液や組織、粘膜などが体外へ排出されるのが悪露です。

授乳を行うと、赤ちゃんがおっぱいを吸う刺激によって、ママの脳から「オキシトシン」というホルモンが分泌されます。オキシトシンは、母乳の分泌を促すだけでなく、子宮収縮を促進する働きも持っているのです。

そのため、授乳中は子宮がより強く収縮し、悪露の排出量が増えることがあります。これは、子宮が元の状態に戻ろうとする自然な反応であり、特に問題はありません。出産直後や、産後数週間経過した時期に多く見られる現象です。

悪露の変化と注意点

悪露は、時間の経過とともに変化していきます。

  • 産後すぐ: 赤色で出血量も多い状態
  • 産後数日: 赤褐色から褐色に変化し、出血量も徐々に減少
  • 産後1週間~: 黄色から白色へと変化

授乳によって一時的に悪露が増えるのは問題ありませんが、以下の点に注意が必要です。

  • 出血量が異常に多い場合: ナプキンを1時間以内に何度も交換しなければならないほど出血が多い場合は、すぐに医療機関を受診しましょう。
  • 大きな血の塊が出る場合: 鶏卵大以上の血の塊が頻繁に出る場合は、子宮内に異常がある可能性も考えられます。
  • 強い腹痛がある場合: 激しい腹痛や発熱を伴う場合は、子宮内感染などの疑いがあります。
  • 悪臭がある場合: 悪露から強い臭いがする場合は、感染症の可能性も考えられます。
  • 悪露が長引く場合: 産後2ヶ月以上経過しても悪露が止まらない場合は、医療機関に相談しましょう。

日常生活での注意点

授乳中の悪露の増加に対処するために、日常生活でできることもあります。

  • 十分な休息: 疲労は子宮の回復を遅らせる原因となります。できるだけ安静にして、十分な睡眠を確保しましょう。
  • 適度な運動: 医師の許可を得て、産褥体操など軽い運動を取り入れることで、血行促進や子宮の回復を促すことができます。
  • 体を温める: 冷えは血行不良を招き、子宮の回復を妨げる可能性があります。体を温める飲み物を飲んだり、湯船に浸かるなどして、体を冷やさないように心がけましょう。
  • 清潔を保つ: デリケートゾーンは常に清潔に保ち、感染症予防に努めましょう。

不安な場合は医療機関へ

授乳中の悪露の増加は、多くの場合、自然な現象ですが、上記のような異常が見られる場合は、自己判断せずに必ず医療機関を受診しましょう。産婦人科医に相談することで、適切なアドバイスや治療を受けることができます。

産後の身体はデリケートな状態です。無理をせず、自分の身体と向き合いながら、育児を楽しんでください。