産後に黄色いおりものが続くのはなぜですか?

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出産後の黄色いおりものは、膣内または子宮内の感染症が原因となる場合があります。かゆみ、排尿時の痛みなど、他の症状があれば、速やかに医師の診察を受けましょう。感染症の早期治療が重要です。

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産後続く黄色いおりもの:その原因と対処法

出産後、体には大きな変化が起こります。ホルモンバランスの乱れ、子宮の回復、傷の治癒など、様々なプロセスが同時進行し、その一つとして、おりものの変化が挙げられます。多くの女性は産後、おりものの量や色に変化を感じますが、特に黄色いおりものが長く続く場合、不安を感じることでしょう。 本稿では、産後における黄色いおりものについて、その原因や対処法、そしていつ医師の診察が必要なのかを詳しく解説します。

まず、産後のおりものは、子宮内膜の剥離や血液、粘液、細菌などが混ざり合ったものです。出産直後は赤みがかったおりものが多く、徐々に量が減り、色は白っぽくなっていきます。しかし、黄色いおりものが続く場合、いくつかの可能性が考えられます。

1. 子宮の回復過程: 出産直後は子宮が収縮し、元の大きさに戻っていく過程にあります。この過程で、子宮内膜の残骸や血液が排出され、おりものが黄色みを帯びることがあります。これは通常、数週間で自然に改善します。この場合、おりもの以外の症状(悪臭、かゆみ、痛みなど)は伴いません。

2. 膣内感染症: 黄色いおりものに加え、かゆみ、強い悪臭、排尿時の痛み、性交痛などの症状を伴う場合は、膣内感染症の可能性があります。カンジダ膣炎や細菌性膣症などが代表的で、抗菌薬や抗真菌薬による治療が必要です。特に、産後は免疫力が低下しているため、感染症にかかりやすくなっています。

3. 子宮内膜炎: 子宮内膜に炎症が起こる子宮内膜炎も、黄色いおりものの原因となります。発熱、悪寒、下腹部痛などの症状を伴う場合が多く、重症化すると敗血症などの危険性もあります。子宮内膜炎は、出産後の感染症のリスクが高いため、早期治療が不可欠です。

4. その他の原因: 上記の他に、性感染症(クラミジア、淋病など)、子宮頸管炎なども黄色いおりものの原因となる可能性があります。これらの感染症は、パートナーにも感染する可能性があるため、注意が必要です。

いつ医師の診察を受けるべきか?

以下の症状がある場合は、すぐに医師の診察を受けることが重要です。

  • 黄色いおりものが数週間以上続く
  • おりものに強い悪臭がある
  • かゆみ、痛み、発熱などの症状を伴う
  • 排尿時や性交時に痛みを感じる
  • 量が多い、または出血が混じっている

自己判断で治療を試みるのではなく、専門医による適切な診断と治療を受けることが大切です。特に、産後は身体がデリケートな状態にあるため、早期の対応が回復を早めます。

予防策

感染症の予防には、清潔な状態を保つことが重要です。清潔な下着を着用し、毎日シャワーを浴び、おりものシートを使用するなど、清潔な状態を心がけましょう。また、過度な性交は避け、パートナーとのコミュニケーションを密にすることも大切です。

産後の黄色いおりものは、必ずしも異常を示すものではありませんが、放置すると健康に悪影響を及ぼす可能性もあります。 上記の情報はあくまでも一般的なものであり、個々の状況は異なります。不安な点があれば、すぐに医療機関に相談することを強くお勧めします。早期発見、早期治療が、健康な回復への近道です。