赤ちゃん揺さぶられ症候群の症状は?

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乳幼児揺さぶられ症候群(SBS)では、脳へのダメージにより、様々な症状が現れます。具体的には、意識障害(視線合わせ困難、脱力感、眠気)、嘔吐の繰り返し、けいれん発作、視力異常などが挙げられます。これらの症状は、脳内出血や神経細胞の損傷を示唆します。早期発見が不可欠です。

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赤ちゃん揺さぶられ症候群(SBS)の症状:見逃してはならないサイン

赤ちゃん揺さぶられ症候群(SBS)は、乳幼児を激しく揺さぶることで引き起こされる深刻な状態です。単なる「揺さぶり」と捉えられがちですが、その衝撃はデリケートな赤ちゃんの脳に深刻なダメージを与え、時に命に関わる事態を引き起こします。SBSの症状は多岐にわたり、初期段階では見過ごされやすいものも存在します。早期発見と適切な対応のため、SBSの症状について理解を深めることが重要です。

SBSによって引き起こされる主な症状

SBSは、頭蓋骨内で脳が激しく揺さぶられることで、脳の血管が断裂し、脳内出血や硬膜下血腫などを引き起こします。その結果、以下のような症状が現れることがあります。

  • 意識レベルの変化:

    • いつもより異常に眠い、または反応が鈍い
    • 視線が合わない、または一点を見つめたまま動かない
    • ぐったりとしている、または脱力感がある
    • 最悪の場合、昏睡状態に陥る
  • 消化器系の症状:

    • 原因不明の嘔吐を繰り返す
    • 哺乳不良、または食欲不振
  • 神経系の症状:

    • けいれん発作を起こす(全身または部分的に)
    • 手足の麻痺、または運動機能の低下
  • 視覚系の症状:

    • 眼球が内側または外側に寄っている(斜視)
    • 瞳孔の大きさが左右で異なる
    • 視覚障害、または失明
  • その他の症状:

    • 呼吸困難、または呼吸が不規則になる
    • 哺乳瓶を強く握った跡など、身体的な外傷が見られる場合もある(必ずしも外傷が見られるとは限らない)
    • 原因不明の不機嫌、または泣き止まない

症状の見分け方と注意点

これらの症状は、他の病気や怪我によっても引き起こされる可能性があります。しかし、複数の症状が同時に見られる場合や、原因不明の症状が続く場合は、SBSを疑う必要があります。特に、乳幼児が転落などの事故に遭った後や、激しく泣き止まない時に揺さぶられた可能性がある場合は、注意が必要です。

重要なのは、

  • 小さな症状も見逃さないこと: 早期発見のためには、日頃から赤ちゃんの様子を注意深く観察することが重要です。
  • 躊躇せずに医療機関を受診すること: 少しでも気になる症状があれば、速やかに小児科医または救急外来を受診し、SBSの可能性について相談してください。
  • SBSを疑う状況を医療機関に伝えること: 正確な診断と適切な治療のためには、医師に状況を詳しく伝えることが重要です。

SBSは予防できる

SBSは、決して許される行為ではありません。乳幼児の泣き声に耐えられず、ついイライラしてしまう時は、誰かに助けを求めたり、一時的に赤ちゃんから離れて冷静になる時間を持つことが大切です。育児支援センターや相談窓口などを活用し、孤立しない育児を心がけましょう。

赤ちゃんを揺さぶることは、一生後悔する結果に繋がりかねません。SBSの症状を知り、早期発見・早期治療に繋げることで、赤ちゃんの未来を守ることができます。