シフトレバーとサイドブレーキの順番は?

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車両を安全に駐車するには、まずフットブレーキで完全に停止させ、サイドブレーキをかけます。 その後、シフトレバーをパーキング(P)に入れてから、フットブレーキを解除します。 この順番を守ることで、車が確実に固定され、不意な動きを防ぐことができます。

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車両の安全な駐車:シフトレバーとサイドブレーキ、その正しい手順と理由

車を安全に駐車する際、シフトレバーとサイドブレーキの操作順序は非常に重要です。一見単純な操作に見えますが、この手順を間違えると、思わぬ事故につながる可能性があります。本記事では、正しい操作手順とその理由を詳細に解説し、安全な駐車のための知識を深めていただきます。

まず、多くのドライバーが陥りがちな誤解を解きましょう。「サイドブレーキを引いてからパーキングに入れる」という方法です。これは、車種によっては問題なく機能するかもしれませんが、常に安全な方法とは言えません。特に坂道駐車においては、この順番だと車両が転がるリスクが格段に高まります。

正しい手順は、以下の通りです。

  1. 完全停止: まず、フットブレーキを踏み込み、車両を完全に停止させます。 エンジンが停止していることを確認しましょう。 わずかな動きでも、後続の手順に影響を与え、危険を招く可能性があります。 完全停止を確認することは、安全な駐車の第一歩です。

  2. サイドブレーキの作動: 車両が完全に停止したら、サイドブレーキを確実に作動させます。 サイドブレーキは、駐車時の補助ブレーキとして、そして万が一フットブレーキが効かなくなった場合の緊急ブレーキとしても機能します。 しっかりとした「カチッ」という音を確認し、作動状況を目で確認することも重要です。 特に坂道では、サイドブレーキの効き具合を念入りに確認する必要があります。

  3. パーキング(P)レンジへのシフト: サイドブレーキをかけた後、シフトレバーをパーキング(P)レンジに入れます。 これは、トランスミッション内部の機構によって、車輪の回転を機械的にロックする役割を果たします。 パーキングレンジは、サイドブレーキだけでは不十分な状況下で、車両の固定力を高める重要な役割を果たします。

  4. フットブレーキの解除: 最後に、フットブレーキをゆっくりと解除します。 この時、車両に動きがないことを確認します。 もし、車両が少しでも動くようであれば、すぐにフットブレーキを踏み込み、サイドブレーキの効き具合やパーキングレンジの作動状況を確認する必要があります。

なぜこの順番が重要なのでしょうか? それは、以下の理由からです。

  • 坂道での安全性: 坂道で「サイドブレーキ→パーキング」の順序で行うと、サイドブレーキの保持力だけでは車両が転がる可能性があります。 先にパーキングレンジに入れることで、トランスミッションによる機械的なロックが加わり、より安全に駐車できます。

  • フットブレーキの負担軽減: パーキングレンジに入れることで、車両の重量をトランスミッションが支えるため、フットブレーキにかかる負担を軽減できます。 長時間駐車する場合、フットブレーキに負荷がかかり続けることで、ブレーキ系統への負担を増大させ、故障の原因となる可能性があります。

  • 不意の動き防止: 不意の衝撃などによって、サイドブレーキが緩んでしまう可能性があります。 パーキングレンジは、そのような状況でも車両の動きを抑制するセーフティネットとしての役割を果たします。

これらの手順を守ることで、車両を確実に固定し、事故を未然に防ぐことができます。 安全な駐車は、ドライバーとしての責任です。 正しい手順を理解し、実践することで、自分自身と周りの人の安全を守りましょう。 そして、定期的にサイドブレーキの効き具合を確認するなど、車両のメンテナンスも忘れずに行うことが重要です。