バイク125ccは高速道路に乗れませんか？

125ccバイク、高速道路への切なる想いと法的制約：安全と利便性の狭間で

街中を軽快に駆け抜ける125ccバイク。維持費の安さや取り回しの良さから、通勤・通学の足として、あるいはちょっとしたお出かけのお供として、多くの人々に愛されています。しかし、その利便性を最大限に活かしたいと願うライダーにとって、常に頭を悩ませるのが「高速道路」の存在ではないでしょうか。

結論から言えば、現在日本の法律では、125cc以下のバイクは高速道路の通行が認められていません。道路交通法施行令によって明確に定められており、排気量が126cc以上のバイクのみが、高速道路を走行する資格を得られます。なぜ、125ccバイクは高速道路を走れないのでしょうか？

その理由は主に「安全性」にあります。高速道路は、車両が比較的高い速度で走行することを前提として設計されています。125ccバイクは、一般的に加速性能や最高速度が高速道路を走る他の車両と比較して劣ります。そのため、合流や追い越しなどの場面で十分な加速ができず、後続車との速度差が大きくなることで、事故のリスクが高まると考えられているのです。

また、高速道路における最低速度（50km/h）を維持することが難しい場合があることも、理由の一つとして挙げられます。流れに乗れない車両は、かえって危険な存在となり得るため、速度維持能力も重要な要素となるのです。

しかし、125ccバイクの高速道路走行を求める声も根強く存在します。例えば、地方に住むライダーにとって、高速道路を使えないことは移動範囲を著しく制限することにつながります。近隣の都市へ行くにも、遠回りな一般道を長時間走らなければならず、時間的、精神的な負担は決して小さくありません。

さらに、近年の125ccバイクは性能が向上しており、高速道路における安全性も向上しているという意見もあります。最新のモデルでは、十分な加速性能や安定性を備え、高速道路を安全に走行できる可能性も否定できません。

では、将来的に125ccバイクが高速道路を走行できるようになる可能性はあるのでしょうか？

現状では、法改正の具体的な動きは見られません。しかし、バイク業界やライダー団体などが、125ccバイクの安全性向上や走行性能の実情を訴え、規制緩和を求める活動を行っています。

例えば、高速道路の一部の区間や時間帯を限定して125ccバイクの走行を許可する、あるいは125ccバイクの性能基準を設け、それをクリアした車両のみ走行を許可する、といった提案も考えられます。

安全性と利便性のバランスをどのように取るのか、関係各所の議論と慎重な検討が求められます。

125ccバイクの高速道路走行は、単なる法律の問題ではなく、地方の活性化やライダーの自由、そして道路交通全体の安全に関わる重要な課題です。今後の動向に注目していきたいところです。