二重追い越ししてもいいですか?

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道路交通法第29条により、前車が他の車両を追い越している最中に追い越しを行う「二重追い越し」は禁止されています。 これは、非常に危険な行為であり、事故につながる可能性が高いためです。 前車が自転車や歩行者などを追い越している場合は、この限りではありません。 安全を第一に、十分な車間距離を保ち、追い越しは慎重に行いましょう。

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二重追い越し、本当に安全? 法令遵守と安全運転の狭間で考える

道路を走っていると、前の車が遅い車を追い越そうとしている場面に出くわすことがあります。そんな時、「自分も追い越してしまおうか?」と頭をよぎる人もいるかもしれません。しかし、二重追い越しは原則として道路交通法で禁止されており、その背景には重大な危険が潜んでいます。

二重追い越しの何が危険なのか?

二重追い越しが危険な理由はいくつかあります。

  • 視界の悪化: 追い越し車線のさらに先が見えにくくなるため、対向車や歩行者の発見が遅れる可能性があります。特にカーブや坂道では、危険度が格段に上がります。
  • 判断の遅れ: 前の車が追い越しを終えるタイミング、対向車の速度、道路状況など、複数の情報を瞬時に判断する必要があります。二重追い越しは判断の複雑さを増し、誤った判断を招きやすくなります。
  • 事故のリスク増大: 上記の理由から、二重追い越しは正面衝突、側面衝突、巻き込み事故など、様々な事故のリスクを高めます。

道路交通法第29条の原則と例外

道路交通法第29条では、原則として二重追い越しを禁止しています。しかし、例外的に二重追い越しが認められるケースも存在します。それは、前の車が自転車、軽車両、または歩行者などを追い越している場合です。

この例外が設けられているのは、これらの対象物が比較的低速であり、追い越しの際に大きな速度差が生じにくいことが理由と考えられます。しかし、この場合でも油断は禁物です。

安全運転を心がけるために

例外ケースであっても、二重追い越しを行う際には以下の点に注意しましょう。

  • 十分な安全確認: 周囲の状況を常に把握し、対向車や歩行者の有無、安全な車間距離を確保できるかなどを慎重に確認してください。
  • 速度とタイミング: スムーズな追い越しができるように、適切な速度とタイミングを選びましょう。急加速や急な車線変更は厳禁です。
  • ウインカーの活用: 車線変更の際は、必ずウインカーを点灯させ、周囲の車両に意思表示をしましょう。
  • 無理な追い越しは絶対にしない: 少しでも危険を感じたら、追い越しを諦める勇気を持ちましょう。

二重追い越しは、一見すると時間の短縮になるかもしれませんが、大きなリスクを伴う行為です。法令を遵守し、常に安全運転を心がけることが、自分自身だけでなく、他の交通参加者の安全を守ることにつながります。安全を第一に、焦らず、余裕を持った運転を心がけましょう。