交差点内で白線のまま車線変更していいですか？

交差点内で白線またぎは本当にOK？ 知っておくべき安全と法的注意点

交差点内で、白の実線をまたいで車線変更しても良いのか？ 多くのドライバーが一度は疑問に思ったことがあるのではないでしょうか。インターネット上では「白の実線は破線と同じ扱い」という情報も散見されますが、本当にそうなのでしょうか？

結論から言うと、必ずしもそうとは言い切れません。 確かに、道路交通法には「白の実線＝車線変更禁止」という明確な規定はありません。しかし、安全運転の原則と、状況によっては違反となる可能性も考慮する必要があります。

白線にも種類がある？

まず、道路に引かれた白線にはいくつかの種類があり、それぞれ意味合いが異なります。

• 実線（一本線）： 原則として車線変更は控えるべきと解釈されます。特に、車線境界線が一本の実線である場合、みだりに車線変更を行うべきではありません。
• 実線（二本線）： これは、より強く車線変更を制限する意味合いを持ちます。横断歩道の手前など、特に危険な場所で用いられることが多いです。
• 破線： 車線変更が許可されていることを示します。

交差点内では、これらの線が場所によって使い分けられています。問題は、交差点内で引かれている白の実線が、どの意図で引かれているかを判断する必要があるということです。

なぜ交差点内の白線は紛らわしいのか？

交差点内は、歩行者や自転車、対向車など、様々な要素が絡み合う複雑な場所です。そのため、安全を確保するために、以下の意図で白の実線が引かれている可能性があります。

• 特定の方向に誘導するため： 例えば、右折レーンへの誘導や、直進レーンからの右折を防ぐためなど。
• スムーズな交通の流れを維持するため： 車線ごとの交通量を調整し、渋滞を緩和するため。
• 歩行者保護のため： 横断歩道に進入する車両を抑制するため。

これらの意図を無視して、安易に白の実線をまたいで車線変更を行うと、思わぬ事故につながる可能性があります。

道路交通法上の注意点

冒頭で触れた「交差点手前30m以内の追い越し禁止」は、道路交通法第30条に規定されています。これは、交差点付近での無理な追い越しや、それに伴う車線変更が事故の原因となりやすいことから設けられた規制です。

交差点内での車線変更が、この「追い越し」に該当するかどうかは、状況によって判断が分かれる可能性があります。しかし、安全を考慮すれば、交差点付近での無理な車線変更は避けるべきでしょう。

安全運転のための心得

交差点内で車線変更を行う際は、以下の点に十分注意しましょう。

• 周囲の状況をよく確認する： 歩行者、自転車、対向車など、あらゆる方向に注意を払いましょう。
• 十分なスペースを確保する： 車線変更先の車両との間隔が十分に空いていることを確認しましょう。
• 合図を出す： 車線変更を行う前に、必ず方向指示器（ウィンカー）を点灯させましょう。
• ゆっくりと車線変更する： 急な車線変更は、周囲の車両に危険を及ぼす可能性があります。
• 状況によっては車線変更を諦める： 少しでも危険を感じたら、無理に車線変更せず、次の機会を待ちましょう。

まとめ

交差点内の白の実線をまたいで車線変更することは、必ずしも道路交通法違反とは言えません。しかし、安全運転の義務を考えると、安易な車線変更は避けるべきです。周囲の状況をよく確認し、慎重な判断と運転を心がけましょう。もし少しでも不安を感じたら、車線変更は控えるのが賢明です。

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