回送車の免許は？

回送車（キャリアカー）運転に必要な免許：知っておくべきこと

回送車、特に自動車を複数台運搬できるキャリアカーは、その特殊な構造と積載量から、運転に必要な免許の種類について疑問を持つ人も多いでしょう。一言で「回送車」と言っても、そのサイズや積載できる車両の台数によって必要な免許は異なります。この記事では、回送車を運転するために必要な免許の種類と、注意すべきポイントを詳しく解説します。

回送車の種類と必要な免許

回送車（キャリアカー）は、主に以下の3つの区分に分けられます。

• 普通免許で運転可能な回送車: これは、積載量や車両総重量が一定の基準を下回る小型のキャリアカーを指します。具体的には、車両総重量が3.5トン未満、最大積載量が2トン未満、乗車定員が10人以下の車両が該当します。これらの条件を満たすキャリアカーであれば、普通自動車免許で運転可能です。ただし、2017年3月12日以降に普通免許を取得した場合は、運転できる車両の条件が異なるため、注意が必要です。

• 準中型免許が必要な回送車: 車両総重量が3.5トン以上7.5トン未満、最大積載量が2トン以上4.5トン未満のキャリアカーは、準中型免許が必要です。2017年3月12日に免許制度が改正された際に新設された区分であり、以前は普通免許で運転できた車両も、準中型免許が必要になる場合があります。

• 中型免許が必要な回送車: 車両総重量が7.5トン以上11トン未満のキャリアカーは、中型免許が必要です。特に、大型の乗用車やSUVなどを複数台運搬できるキャリアカーは、この区分に該当することが多くなります。

• 大型免許が必要な回送車: 車両総重量が11トン以上の大型キャリアカーは、大型免許が必要です。これは、一度に大量の車両を輸送できるため、主に自動車メーカーや大規模な輸送業者で使用されています。

免許取得時の注意点

回送車を運転するために必要な免許は、運転するキャリアカーの車両区分によって異なります。誤った免許で運転した場合、無免許運転となり、法律で厳しく罰せられます。運転する前に必ず車両の車検証を確認し、必要な免許の種類を把握するようにしましょう。

また、免許取得の際には、教習所で回送車の運転に関する特別な講習を受ける必要はありません。ただし、キャリアカー特有の運転技術、例えば積載時の重心移動や荷崩れ防止などについては、経験豊富なドライバーから指導を受けることをお勧めします。特に、バックでの駐車や狭い場所での運転は、通常の車両とは異なる注意が必要です。

その他

回送車を運転する際には、運転免許以外にも、運行管理者や整備管理者といった資格が必要になる場合があります。これは、事業として自動車輸送を行う場合に求められるものであり、個人の趣味で回送車を運転する場合には該当しません。

まとめ

回送車（キャリアカー）を運転するためには、車両区分に応じた運転免許が必要です。普通免許で運転できる車両もあれば、準中型免許、中型免許、大型免許が必要な車両もあります。運転する前に必ず車両の車検証を確認し、必要な免許の種類を把握するようにしましょう。安全運転を心がけ、快適なカーライフを送ってください。