居眠り運転で免許停止になる？

居眠り運転、まさかの免許停止？！ 知っておくべき法的責任と対策

「ちょっとだけ…」と思ってしまったその一瞬が、取り返しのつかない事態を招くのが居眠り運転です。疲労や眠気を感じながらの運転は、自分だけでなく周囲の人々をも危険に晒す行為であり、法的にも厳しい責任が問われます。

特に気になるのが、居眠り運転で免許停止になるのかどうか、という点ではないでしょうか。この記事では、居眠り運転が引き起こす法的責任について、刑事、行政、民事の各側面から詳しく解説します。

１．刑事責任：懲役刑や罰金刑の可能性も

居眠り運転は、自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律（自動車運転処罰法）に抵触する可能性があります。具体的には、

• 危険運転致死傷罪: 意識を喪失して正常な運転が困難な状態で運転し、人を死傷させた場合に適用されます。この場合、最高で20年の懲役刑が科せられる可能性もあります。
• 過失運転致死傷罪: 居眠り運転が原因で事故を起こし、人を死傷させた場合に適用されます。この場合でも、7年以下の懲役もしくは禁錮、または100万円以下の罰金が科せられる可能性があります。

２．行政処分：違反点数と免許停止の可能性

居眠り運転は、道路交通法違反としても扱われます。特に問題となるのが、「安全運転義務違反」です。居眠り運転は、運転者の注意義務を著しく怠ったと判断されるため、違反点数が加算されます。

• 安全運転義務違反: 違反点数2点。過去3年間の違反歴によっては、免許停止処分となる可能性があります。
• 事故を起こした場合: さらに点数が加算され、免許停止期間が長期化する可能性も十分に考えられます。

３．民事責任：高額な損害賠償請求のリスク

万が一、居眠り運転によって事故を起こしてしまった場合、被害者に対して損害賠償責任を負うことになります。

居眠り運転は、通常の事故よりも過失割合が大きくなる傾向があります。なぜなら、居眠り運転は、運転者の故意に近い過失とみなされるためです。過失割合が大きくなれば、損害賠償請求額も高額になる可能性があります。被害者の治療費、慰謝料、休業損害、車の修理費用など、あらゆる費用を賠償しなければならない事態も想定されます。

居眠り運転を防ぐためにできること

法的責任を負うことにならないように、居眠り運転を未然に防ぐことが最も重要です。以下に、効果的な対策をいくつか紹介します。

• 十分な睡眠時間を確保する: 最も基本的なことですが、質の高い睡眠をしっかりとることが大切です。
• 運転前にカフェインを摂取する: カフェインには覚醒効果がありますが、効果が切れると眠気が強くなることもあるので注意が必要です。
• 定期的な休憩をとる: 長時間運転する場合は、1時間～2時間ごとに休憩をとり、体を動かしたり、換気をしたりしましょう。
• 眠気を感じたら無理せず運転を中止する: 少しでも眠気を感じたら、安全な場所に車を停めて休憩をとるか、運転を交代してもらいましょう。
• 市販の眠気防止グッズを活用する: 眠気覚ましガムやスプレー、アロマなど、自分に合ったアイテムを活用するのも有効です。
• 体調が悪い時は運転を控える: 風邪や体調不良の時は、判断力や集中力が低下しているため、運転を控えるようにしましょう。

居眠り運転は、他人だけでなく、自分自身の人生をも狂わせる可能性のある危険な行為です。この記事を参考に、居眠り運転の危険性を再認識し、安全運転を心がけてください。もし不安な場合は、専門機関への相談も検討しましょう。安全第一で、快適なドライブを楽しみましょう。