控除証明書の電子データをダウンロードして印刷して年末調整はできますか？

控除証明書の電子データ、ダウンロードしただけでは年末調整に使えない？正しく理解してスムーズな手続きを

年末調整の時期が近づくと、様々な書類の準備が必要になります。近年、ペーパーレス化が進み、控除証明書も電子データで入手できるケースが増えてきました。しかし、電子データで入手した控除証明書をそのまま印刷して提出しても、年末調整には使用できない場合があることをご存知でしょうか？

結論から言うと、控除証明書の電子データ（XMLファイルなど）をダウンロードしただけでは、年末調整にそのまま使用することはできません。 重要なのは、そのデータを適切な形式に変換し、必要な情報が付加された状態で印刷することです。

具体的には、以下の手順を踏む必要があります。

1. 国税庁の「QRコード付証明書等作成システム」を利用する: このシステムは、国税庁が提供するウェブサービスで、控除証明書の電子データ（XML形式）を読み込み、必要な情報を付加してQRコード付きのPDF形式の控除証明書を作成することができます。

2. XMLファイルを読み込む: ダウンロードした控除証明書のXMLファイルを、システム上で読み込みます。

3. 必要な情報を確認・入力する: システム上で、氏名、住所、マイナンバーなどの情報を確認し、必要に応じて修正・入力します。

4. QRコード付きPDFを作成する: 情報を入力後、システム上でQRコード付きのPDF形式の控除証明書を作成します。

5. 作成したPDFを印刷する: 作成されたPDFファイルを印刷します。この印刷されたQRコード付きの控除証明書が、年末調整の手続きに有効な書類となります。

なぜXMLファイルをそのまま印刷してもダメなのか？

XMLファイルは、単なるデータの集まりであり、そのままでは年末調整に必要な情報が可視化されていません。また、税務署が読み取れる形式でもありません。QRコードには、控除証明書の内容や発行元などの情報が暗号化されており、税務署はこのQRコードを読み取ることで、正確かつ効率的に処理を行うことができます。

注意点:

• システムへのアクセス集中: 年末調整の時期は、国税庁のシステムへのアクセスが集中し、繋がりにくくなる場合があります。早めに準備することをお勧めします。
• セキュリティ対策: XMLファイルやPDFファイルをダウンロードする際は、必ず信頼できるサイトからダウンロードし、セキュリティ対策を万全に行ってください。
• 発行元からの指示: 各控除証明書の発行元（保険会社、金融機関など）から、電子データの利用方法に関する指示がある場合は、それに従ってください。

まとめ:

控除証明書の電子データは、ダウンロードしただけでは年末調整に使用できません。国税庁の「QRコード付証明書等作成システム」を利用し、QRコード付きPDF形式の控除証明書を作成する必要があります。早めに準備し、スムーズな年末調整を行いましょう。