70代夫婦の貯蓄額はいくらですか?

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70代の2人以上の世帯の平均貯蓄額は1,757万円、中央値は700万円です。19.2%の世帯は金融資産を持たず、5.6%は100万円未満です。

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70代夫婦のリアルな貯蓄事情:平均値の罠と、これからの備え

「70代夫婦の平均貯蓄額は1,757万円」。インターネット検索をすると、このような数字がよく出てきます。しかし、この数字を鵜呑みにして「我が家は平均より少ないから不安だ…」と落ち込むのは早計です。平均値は一部の高額貯蓄者が数値を押し上げている可能性があり、実態を正確に反映しているとは言えません。

上記データにあるように、中央値は700万円と平均値よりもかなり低くなっています。つまり、貯蓄額で見たときに真ん中に位置する世帯の貯蓄額は700万円程度ということです。さらに、約2割の世帯が金融資産を持っていない、または100万円未満という厳しい現実も示されています。

これらの数字から言えることは、70代夫婦の貯蓄状況は非常に二極化しているということです。十分な貯蓄でゆとりのある生活を送っている世帯もあれば、年金収入とわずかな貯蓄で日々の生活に苦労している世帯も存在します。

では、70代夫婦はこれからどのような備えが必要なのでしょうか?

1. 現状の把握と将来設計:

まずは、現在の収入と支出、そして貯蓄額を正確に把握することが重要です。年金収入、医療費、生活費など、今後必要となる費用を洗い出し、将来設計を立てることで、不足する金額を明確にできます。

2. 支出の見直しと節約:

支出を見直し、無駄な出費を削減することも重要です。固定費の見直し(保険、通信費など)や、食費、光熱費などの変動費を抑える工夫をすることで、貯蓄に回せる金額を増やせます。

3. 資産運用:

ある程度の貯蓄がある場合は、資産運用を検討するのも有効な手段です。ただし、70代という年齢を考えると、リスクの高い投資は避けるべきでしょう。安定的な収入を得られるような投資信託や、定期預金などを組み合わせることで、資産を増やしていくことを目指しましょう。

4. 公的制度の活用:

介護保険や医療費控除など、利用できる公的制度を積極的に活用しましょう。これらの制度を利用することで、負担を軽減することができます。

5. 地域社会との繋がり:

地域社会との繋がりを持つことも大切です。地域のボランティア活動に参加したり、趣味のサークルに参加したりすることで、孤独感を解消し、生活の質を高めることができます。

6. 専門家への相談:

ファイナンシャルプランナーや、社会福祉士などの専門家に相談することも有効です。専門的な知識を持つアドバイスを受けることで、より具体的な対策を立てることができます。

70代からの生活は、決して楽なものではありません。しかし、現状を把握し、適切な対策を講じることで、安心して生活を送ることができます。平均値に惑わされず、自分たちの状況に合った備えをしていくことが大切です。