リース契約書で注意すべきことは?

2 ビュー

リース契約書では、中途解約の可否、修繕責任の所在、物件の瑕疵担保責任の有無、そしてリース会社の所有権の帰属を必ず確認しましょう。特に、解約違約金や修繕費用負担の規定は、契約前に十分に理解しておくことが重要です。 不明な点は、専門家への相談も検討ください。

コメント 0 好き

リース契約書:サインする前に知っておくべき注意点

リース契約は、自動車や機械、OA機器など、高額な商品を一定期間利用するための契約です。購入と異なり初期費用を抑えられるメリットがある一方、契約内容によっては思わぬ費用負担が発生する可能性もあります。契約書にサインする前に、以下の点に注意し、自身を守るための知識を身につけましょう。

1. 契約期間と中途解約について

リース契約は基本的に契約期間が定められており、期間満了前に解約する場合、中途解約金が発生します。この解約金は、残りのリース料の総額に近しい高額になるケースも少なくありません。契約前に、契約期間をよく確認し、予想される利用期間と照らし合わせることが重要です。また、やむを得ない事情で中途解約が必要になる可能性も考慮し、中途解約の条件(解約金、手続きなど)を詳細に確認しましょう。契約書に明記されていない場合でも、口約束ではなく書面で確認を取り、契約書に追記してもらうようにしましょう。

2. 使用中のトラブル:修繕責任の所在

リース物件を使用中に故障や破損が発生した場合、誰が修理費用を負担するのかは重要なポイントです。契約によって、「通常使用による損耗」と「故意または過失による損傷」で責任の所在が異なる場合があります。例えば、通常の使用による経年劣化はリース会社負担、利用者の不注意による破損は利用者負担となるケースが多いです。「通常使用」の範囲についても、契約書に具体的な例示があるか確認し、不明な点は事前にリース会社に問い合わせて明確にしておきましょう。曖昧な表現のまま契約すると、後々トラブルに発展する可能性があります。

3. 物件の瑕疵:隠れた欠陥への対応

リース物件に隠れた欠陥があった場合、リース会社に瑕疵担保責任が問えるのかを確認しましょう。特に中古物件をリースする場合、初期不良だけでなく、後から欠陥が見つかる可能性もあります。契約書に瑕疵担保責任に関する条項がない場合、欠陥による損害を誰が負担するのか、修理や交換の対応はどうなるのか、事前に確認しておくことが重要です。また、瑕疵担保責任の期間も確認しておきましょう。

4. リース期間終了後:物件の所有権と選択権

リース期間終了後、物件の所有権はどうなるのかを確認しましょう。一般的には、リース会社に所有権が帰属しますが、契約によっては買取オプションが付いている場合もあります。買取を希望する場合、買取価格や手続きについても事前に確認しておきましょう。また、再リースや返却の選択肢がある場合、それぞれの条件(費用、手続きなど)を比較検討し、最適な選択ができるように準備しておきましょう。

5. 契約書の不明点:専門家への相談

リース契約書は専門用語が多く、内容を理解するのが難しい場合もあります。不明点や疑問点がある場合は、一人で悩まず、弁護士やファイナンシャルプランナーなどの専門家に相談することをおすすめします。専門家は客観的な立場から契約内容を評価し、適切なアドバイスを提供してくれます。特に高額なリース契約や長期の契約の場合は、専門家の意見を聞くことで、リスクを最小限に抑え、安心して契約を締結することができます。

リース契約は、適切に利用すれば便利なシステムですが、契約内容を十分に理解せずにサインすると、思わぬトラブルに巻き込まれる可能性があります。契約前にしっかりと内容を確認し、不明な点は解消しておくことが、安全でスムーズなリース利用につながります。