救急隊が患者に聞くことは何ですか?

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救急隊員は、患者の住所、氏名、年齢、病歴、主治医、服用中の薬、アレルギーなど、患者の情報を尋ねます。また、詳細な状況や既往症についても尋ねることがあります。

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救急隊員が患者に聞くこと:命を救うための質問リスト

救急隊員が現場に到着した際、彼らは患者の命を救うために、限られた時間の中で重要な情報を集めなければなりません。迅速かつ的確な判断を下すために、救急隊員は患者や周囲の人々に対して、体系的に質問をしていきます。これらの質問は、患者の状態を把握し、適切な処置を施す上で不可欠なものです。

以下に、救急隊員が患者に聞く可能性のある質問と、その意図を詳しく解説します。

1. 基本情報:

  • 「お名前と年齢を教えてください。」 患者の身元を確認し、年齢に応じた生理機能や起こりやすい疾患を考慮するためです。
  • 「住所はどちらですか?」 患者の居住地を特定し、必要に応じて家族への連絡や病院への搬送先を検討するために必要です。
  • 「今日は何月何日ですか?」 患者の意識レベルや見当識(時間、場所、人に対する認識)を確認します。
  • 「今、何が起きたか覚えていますか?」 事故や発症の状況を把握し、原因や外傷の有無を推測します。

2. 主訴と症状:

  • 「どうされましたか?」 患者が最も訴えたい症状(主訴)を聞き出すための最初の質問です。
  • 「いつからですか?」 症状の発症時期を特定することで、原因の特定や進行度合いを判断します。
  • 「どこが痛いですか?」 痛みの部位を特定し、痛みの種類や強さを詳しく尋ねます。
  • 「どんな痛みですか?(ズキズキする、締め付けられるなど)」 痛みの性質を把握し、疾患を特定する手がかりとします。
  • 「息苦しいですか?」 呼吸困難の有無を確認し、呼吸器系の疾患やアレルギー反応の可能性を考慮します。
  • 「吐き気はありますか?吐きましたか?」 消化器系の異常や中毒、脳疾患などを疑います。

3. 病歴と服薬状況:

  • 「何か持病はありますか?(高血圧、糖尿病、心臓病など)」 既往歴は、現在の症状の原因を特定する上で非常に重要な情報です。
  • 「今までに入院したことはありますか?」 過去の病歴や手術歴を確認します。
  • 「アレルギーはありますか?(薬、食べ物など)」 アレルギー反応を起こす可能性のある薬剤や食品を特定し、適切な処置を施します。
  • 「今、飲んでいる薬はありますか?(名前と量)」 服用中の薬の相互作用や、現在の症状との関連性を考慮します。

4. 詳細な状況と意識状態:

  • 「最後に食事をしたのはいつですか?何を召し上がりましたか?」 症状の原因が食物アレルギーや中毒である可能性を考慮します。
  • 「今日の体調はどうでしたか?」 発症前の体調を把握することで、原因の特定に役立てます。
  • 「お医者さんにかかっていますか?先生のお名前を教えてください。」 主治医の情報は、より詳しい情報を得るために重要です。
  • (意識がない場合) 「何か情報をお持ちの方はいらっしゃいますか?」 周囲の人から、患者の情報を集めます。

これらの質問に加えて、救急隊員はバイタルサイン(呼吸、脈拍、血圧、体温など)を測定し、全身の状態を観察します。これらの情報と質問の結果を総合的に判断し、適切な応急処置を行い、必要に応じて病院へ搬送します。

患者や周囲の人は、救急隊員の質問に対して正確かつ冷静に答えることが、迅速な救命活動につながります。日頃から、自身の病歴や服薬状況を把握しておくと、緊急時に役立つでしょう。