年末調整 配偶者 いつ時点？

年末調整、配偶者控除の「いつ時点？」問題 – 勘違いしやすいポイントと対策

年末調整の季節がやってきました。特に既婚者の方にとって気になるのが配偶者控除や配偶者特別控除。しかし、「配偶者控除って、結局いつの時点の状況で判断されるの？」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。インターネット上には様々な情報が溢れていますが、ここでは勘違いしやすいポイントを掘り下げ、具体的な対策を含めて解説します。

原則は12月31日。でも…？

確かに、原則として所得税法上は、その年の12月31日現在の状況で判断されます。配偶者の合計所得金額や年齢などが、控除を受けられる要件を満たしているかどうかは、この日を基準に判断されるのです。

しかし、実務上、年末調整は12月31日を待って行うわけではありません。通常、会社は従業員に12月最後の給与を支払うタイミングで年末調整を行います。つまり、最後の給与支払日（例えば12月25日）を基準に、12月31日時点の見込みで判断せざるを得ないのです。

勘違いしやすいポイント

• 「見込み」と「確定」の違い: 12月31日時点の「見込み」で判断するため、実際に年末調整が終わった後に、配偶者の所得が変動して控除要件から外れてしまうケースがあります。例えば、年末に臨時収入があった場合などです。
• 年の途中で結婚・離婚した場合: 結婚した場合は、12月31日時点で婚姻関係にあれば配偶者控除の対象となります。離婚した場合も同様に、12月31日時点で婚姻関係がなければ対象外となります。
• 配偶者の所得状況の把握: 配偶者のパート収入や副業収入など、所得状況を正確に把握しておく必要があります。年末になって慌てて計算するのではなく、日頃から配偶者と情報共有しておくことが重要です。

具体的な対策

1. 早めの情報収集と共有: 配偶者の収入見込みを早めに把握し、会社に提出する書類に正確に記入しましょう。配偶者と情報共有し、年末調整に関する理解を深めることが大切です。
2. 配偶者控除シミュレーションの活用: 国税庁のホームページや税理士監修のサイトで、配偶者控除のシミュレーションを活用し、控除額を事前に確認しておきましょう。
3. 確定申告の可能性も考慮: 年末調整後に配偶者の所得が変動し、控除要件から外れてしまった場合は、確定申告が必要になる場合があります。確定申告の準備も念頭に置いておきましょう。
4. 会社の担当部署への確認: 不安な点や疑問点がある場合は、会社の経理担当や人事担当に遠慮なく質問しましょう。

まとめ

年末調整における配偶者控除の判定は、原則として12月31日時点の状況に基づきますが、実際には年末調整を行う年の最後の給与を支払う日を基準に、12月31日時点の見込みで判断されることが多いです。正確な情報に基づき、早めに準備を進めることで、スムーズな年末調整を行いましょう。また、確定申告の可能性も考慮し、税金に関する知識を深めることが重要です。