結婚式のお酌回りの順番は？

結婚式のお酌、円滑な流れを作るための心得

結婚式のお酌。それは単なるお酒の提供ではなく、ゲストへの感謝と祝意を伝える日本ならではの美しい儀式です。しかし、慣れない場で、誰から始めればいいのか、どんな順番で回ればいいのか、不安に感じる方も多いのではないでしょうか。スムーズなお酌で、和やかな祝宴の雰囲気をさらに盛り上げましょう。

この記事では、定番の順番から状況に合わせた柔軟な対応、そしてお酌のマナーまで、円滑なお酌を実現するための心得を詳しく解説します。

基本のお酌の順番：敬意と配慮を込めて

お酌の基本は「上座から、目上の方から」です。主賓や職場の上司など、最も目上の方からスタートし、徐々に若い方へと移っていきます。自分側のゲストへの挨拶がひと段落したら、新郎新婦が揃って相手側のゲストへ。そして最後に、両家の親族へお酌を回るのが一般的な流れです。

具体的な順番の一例を挙げると、以下のようになります。

1. 主賓: まずは主賓からお酌を始めます。会社の上司や恩師など、新郎新婦にとって最も重要なゲストへの敬意を表す大切な一歩です。

2. 職場関係者: 主賓の次に、職場の上司や同僚へ。役職の高い方から順に、感謝の気持ちを込めてお酌をしましょう。

3. 友人: 職場関係者の後は、友人グループへ。年齢や親しさに関わらず、まずは年長者から始めるのが礼儀です。

4. 相手側ゲスト: 自分側のゲストへのお酌が終わったら、新郎新婦で一緒に相手側のゲストへ挨拶に向かいましょう。ここでも、主賓、職場関係者、友人の順に丁寧に回ります。

5. 親族: 最後に、両家の親族へ。新郎新婦それぞれが自分の親族から始め、その後、相手の親族へお酌に伺います。祖父母、両親、兄弟姉妹、親戚の順でお酌するのが一般的です。

状況に合わせた柔軟な対応も大切

上記はあくまでも一般的な順番の一例です。結婚式の規模やスタイル、ゲストの構成によっては、臨機応変な対応が必要となる場合もあります。

例えば、親族のみの少人数の結婚式であれば、堅苦しい順番にとらわれず、アットホームな雰囲気でお酌を回しても良いでしょう。また、高齢のゲストや妊婦さんなど、お酒を飲めない方にはソフトドリンクを勧めたり、お酌を控えたりするなど、個々の状況に合わせた配慮も重要です。

さらに、披露宴の進行状況も考慮に入れましょう。スピーチや余興の最中はお酌を中断し、落ち着いたタイミングで再開するなど、周囲への気配りも忘れずに。

心を込めたマナーで感謝の気持ちを伝える

お酌のマナーにも気を配り、感謝の気持ちを伝えましょう。瓶を持つ手はラベルを相手に見せるように持ち、お酒を注ぐ際は瓶の口をグラスにつけないようにするのが基本です。グラスの7～8分目まで注ぎ、両手でグラスを差し出し、「本日はありがとうございます」など、一言添えることで、より丁寧な印象になります。

また、お酌をされる側も、グラスを両手で持ち、軽く頭を下げるなど、感謝の気持ちを表すことが大切です。お酒が苦手な方は、無理に勧められるまま飲まず、ソフトドリンクに変えてもらうなど、相手に気を遣わせないよう配慮しましょう。

結婚式のお酌は、新郎新婦からゲストへの感謝の気持ちを表す大切な機会です。基本的な順番やマナーを踏まえつつ、状況に合わせて柔軟に対応することで、よりスムーズで心温まる祝宴を演出できます。丁寧なお酌で、ゲストへ感謝の気持ちを伝え、思い出深い一日を共有しましょう。