単管足場の掛m2の計算方法は?

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単管足場の掛㎡(かけへいべい)は、足場全体の面積ではなく、足場を構成するパイプの延べ面積を表します。計算方法は、足場の外周の長さに高さを掛け合わせることで算出します。 壁面積のような単純な掛け算とは異なり、足場の形状を考慮した計算が必要となります。
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単管足場の掛m²、その計算方法と注意点

単管足場は、建設現場で広く利用される仮設足場の一種です。その費用見積もりや資材調達において重要なのが「掛m²(かけへいべい)」の算出です。しかし、この掛m²、壁面積のように単純に縦×横で計算できるわけではありません。単管足場の掛m²は、足場を構成するパイプの延べ面積を表しており、足場の形状を考慮した計算が必要となります。

この記事では、単管足場の掛m²の計算方法を詳しく解説し、よくある誤解や注意点、そして実務における活用方法について掘り下げていきます。

基本的な計算方法:外周長さ × 高さ

単管足場の掛m²を算出する基本的な式は、以下の通りです。

掛m² = 足場の外周長さ × 高さ

ここで重要なのは、「足場の外周長さ」です。これは、足場の外側をぐるりと一周した長さのことです。単純な長方形の足場であれば、(縦 + 横) × 2 で計算できます。しかし、L字型やコの字型など、複雑な形状の足場になると、それぞれの辺の長さを正確に測り、合計する必要があります。

例えば、縦10m、横5m、高さ3mの長方形の足場の掛m²は、以下のようになります。

  • 外周長さ: (10m + 5m) × 2 = 30m
  • 掛m²: 30m × 3m = 90m²

複雑な形状の足場への対応

前述の通り、L字型やコの字型といった複雑な形状の足場では、各辺の長さを正確に測定し、合計することで外周長さを求めます。図面があればそれを活用し、現場で実測する必要がある場合は、メジャーやレーザー距離計などを用いて正確に計測しましょう。

さらに、足場の一部に出入り口や開口部がある場合は、その部分の幅を差し引いて計算する必要があります。開口部の形状が複雑な場合は、その部分の外周長さを個別に計算し、全体の足場外周長さから差し引くことで、より正確な掛m²を算出できます。

注意点:単なる壁面積ではない!

単管足場の掛m²は、壁面積とは異なります。壁面積は建物の壁の表面積を表すのに対し、掛m²は足場を構成するパイプの延べ面積を表します。そのため、同じ面積の建物でも、足場の形状や高さによって掛m²は大きく変動します。

また、掛m²は足場の強度計算や安全性の評価には直接的には用いられません。あくまで資材調達や費用見積もりのための指標として活用されるものです。

実務における活用方法

掛m²は、足場設置に必要な単管パイプやクランプなどの資材量を概算する際に役立ちます。また、足場工事の費用見積もりにおいても重要な指標となります。業者に見積もりを依頼する際には、掛m²を用いて算出された金額を提示してもらうことで、複数の業者間での比較検討が容易になります。

さらに、足場工事の進捗管理にも掛m²を活用できます。設置済みの足場の掛m²を算出し、全体の掛m²と比較することで、工事の進捗状況を把握することができます。

まとめ

単管足場の掛m²は、足場の外周長さ × 高さで計算されます。複雑な形状の足場では、正確な外周長さを測定することが重要です。掛m²は資材調達や費用見積もり、進捗管理に役立つ指標ですが、足場の強度計算や安全性の評価には直接的には用いられません。正しく理解し、活用することで、より効率的で安全な足場工事を進めることができます。

この情報が、皆様の足場工事に関する理解の一助となれば幸いです。