スマートEXの予約のデメリットは?

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スマートEXは利便性が高い一方、価格面ではEX-ICOCA会員向けEX予約に劣る。基本料金は窓口購入とほぼ同額で、割引率の高いEX予約の365日会員価格には及ばない。さらに、「早特」は旅行計画が事前に固まっている人限定のメリットであり、直前予約が多い人には不向きだと言える。
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スマートEXの予約:便利さの裏に潜む落とし穴

スマートEXは、スマホ一つで新幹線を予約できる手軽さで人気を集めています。チケットレスで改札を通過できるスムーズさも魅力です。しかし、その利便性の陰には、いくつかのデメリットも存在します。特に、価格面では他の予約方法と比較して慎重な検討が必要です。

最大のデメリットは、EX-ICOCA会員向けのEX予約と比較した際の価格設定です。スマートEXの基本料金は、窓口で購入するのとほぼ同額です。これは、EX-ICOCA会員が享受できる割引料金と比較すると、割高感が出てしまう点です。特に、頻繁に新幹線を利用する人にとって、この価格差は無視できないでしょう。EX予約には365日会員という割引率の高いプランも存在し、年間を通して新幹線を利用するヘビーユーザーにとっては、スマートEXよりもはるかに経済的な選択肢となります。

スマートEXは、一見すると手軽でシンプルに見えますが、実はそのシンプルさが裏目に出てしまうケースもあります。例えば、「早特」のような早期割引は、旅行計画が事前に確定している人にしか適用されません。急な出張や予定変更が多いビジネスパーソンにとっては、このメリットを享受できない可能性が高いです。旅行日程が流動的な人にとって、スマートEXは必ずしも最適な選択肢とは言えないでしょう。むしろ、直前予約が多い人にとっては、割引が適用されず、通常の料金を支払うことになるため、かえって割高になってしまう可能性があります。

さらに、スマートEXはアプリに登録したクレジットカードでの決済が基本となります。そのため、法人カードで経費精算を行いたい場合、領収書の発行手続きが煩雑になる可能性があります。EX-ICOCA会員であれば、乗車履歴から経費精算に必要な情報を容易に取得できますが、スマートEXではアプリ上で領収書をダウンロードする必要があります。また、領収書の形式が企業の経費精算システムに対応していない場合、別途手続きが必要になるなど、思わぬ手間がかかる可能性も考慮しておくべきです。

また、スマートEXはインターネット環境に依存しているため、電波の悪い場所では予約や変更がスムーズに行えない可能性があります。特に、移動中に急な予定変更が生じた場合、オフライン環境では対応できないため、注意が必要です。新幹線車内など、電波状況が不安定な場所での操作は避け、事前に予約内容を確認しておくことが重要です。

一方、スマートEXはきっぷの受け取りや紛失の心配がないというメリットがあります。しかし、このメリットは、他の電子チケットサービスでも享受できるものです。価格面でのデメリットを考慮すると、スマートEXを選ぶ決定的な理由としては弱いと言えるでしょう。

結論として、スマートEXは利便性が高い一方で、価格面や柔軟性において他の予約方法に劣る部分があります。特に、EX-ICOCA会員であれば、EX予約を利用する方が経済的です。旅行の頻度や計画の確定度、経費精算の方法などを考慮し、自身に最適な予約方法を選択することが重要です。安易に利便性だけで選択するのではなく、それぞれのメリット・デメリットを理解した上で、賢く新幹線予約を活用しましょう。