ビジネスメールで「そのとおりです」と伝えるには？

ビジネスメールで「そのとおりです」を伝える、もう一歩踏み込んだ表現と状況別の使い分け

ビジネスメールで「そのとおりです」と伝える場面は、相手の意見に同意・賛同する場合、指示・確認内容を承諾する場合など、多岐に渡ります。しかし、毎回同じ表現を使うと、どうしても単調な印象を与えてしまい、相手への配慮や敬意が十分に伝わらない可能性もあります。

ここでは、状況に応じて適切な表現を使い分け、より丁寧かつ相手に好印象を与える伝え方をいくつか提案します。

1. 上司や目上の相手への敬意を込めた表現:

• 明察の通りでございます: 相手の洞察力や見識の高さを称えるニュアンスを含み、深い感銘を受けたことを伝えるのに適しています。例：「〇〇様のご指摘、まさに明察の通りでございます。早急に改善策を検討いたします。」
• おっしゃる通りでございます: 相手の発言内容を全面的に肯定し、敬意を払っていることを明確に示す表現です。例：「〇〇部長のおっしゃる通りでございます。今回の戦略は、〇〇に重点を置くべきだと存じます。」
• 仰せの通りでございます: 指示や命令に対して、忠実に従う姿勢を示す場合に最適です。例：「〇〇様、仰せの通りでございます。ただちに資料を作成し、ご提出いたします。」

2. 同僚や部下への丁寧な表現:

• おっしゃる通りです: 上司に対する表現よりも少し柔らかく、親しみやすさを感じさせます。例：「〇〇さんの仰る通りです。その点も考慮して、企画を練り直してみます。」
• ご指摘の通りです: 相手の指摘が的確であることを認め、感謝の気持ちを込めて伝えることができます。例：「〇〇さんのご指摘の通りです。確認不足で申し訳ございませんでした。今後、注意いたします。」
• まさにおっしゃる通りです: 相手の意見に強く同意し、共感していることを強調したい場合に有効です。例：「〇〇さん、まさにおっしゃる通りです。現状の課題は、まさにそこにあると私も感じております。」
• その通りでございますね: 相手の意見に同意しつつ、穏やかな印象を与えることができます。例：「〇〇さんの仰る通りでございますね。その方向で進めていきましょう。」

3. 確認・承諾の場合:

• 承知いたしました: 指示や依頼内容を理解し、確実に実行することを伝える、最も一般的な表現です。例：「〇〇様、承知いたしました。〇月〇日までに資料をご提出いたします。」
• かしこまりました: 「承知いたしました」よりも丁寧で、目上の人に対してより適切な表現です。例：「〇〇部長、かしこまりました。すぐに手配いたします。」
• 承諾いたしました: 提案や条件などを理解し、同意することを明確に示す場合に用います。例：「〇〇様のご提案、承諾いたしました。今後ともよろしくお願いいたします。」
• 異存ございません: 提案や決定事項に対して、反対意見がないことを丁寧に伝える表現です。例：「〇〇案件に関しまして、私からは異存ございません。」

4. 具体的な理由や行動を添える:

単に「そのとおりです」と伝えるだけでなく、なぜそう思うのか、具体的にどのような行動をとるのかを付け加えることで、より説得力が増し、相手との信頼関係を深めることができます。

例：

• 「〇〇様のおっしゃる通り、顧客ニーズの多様化に対応するためには、よりパーソナライズされた提案が重要だと存じます。つきましては、顧客データを分析し、個々のニーズに合わせた提案資料を作成いたします。」
• 「ご指摘の通り、今回のプロジェクトはスケジュールが逼迫しております。至急、タスクの見直しを行い、優先順位を明確化いたします。」

まとめ:

ビジネスメールで「そのとおりです」と伝える場面は多いですが、上記の表現例を参考に、相手や状況に合わせた適切な表現を選ぶことで、より円滑なコミュニケーションを図ることができます。 常に相手への敬意を忘れず、丁寧な言葉遣いを心がけることが重要です。