源泉徴収が0円の場合はどうなる?

1 ビュー

源泉徴収税額が0円の場合、基本的に還付される税金はありません。ただし、給与所得者や年金受給者で、医療費控除や生命保険料控除など、他の所得控除を受けられる場合は、確定申告によって還付金が発生する可能性があります。確定申告の際には、給与所得や年金所得に加えて、他の所得も申告する必要があります。

コメント 0 好き

源泉徴収が0円の場合、一体何が起こる? – 税金の仕組みと確定申告の可能性

源泉徴収された税金が0円だった場合、多くの人は「税金が戻ってこないのか…」と残念に思うかもしれません。しかし、これは単純に「税金を払いすぎていない状態」を示しているだけで、必ずしも損をしているわけではありません。源泉徴収はあくまで概算であり、年間の所得と控除額が確定した段階で、最終的な税額が決まります。

源泉徴収が0円になるケースとしては、主に以下の3つが考えられます。

  1. 所得が少ない場合: 給与所得や年金所得が少なく、所得税の計算上、課税対象となる金額が基礎控除などの所得控除額を下回る場合、所得税額は0円となり、源泉徴収も発生しません。パート・アルバイトで働く学生や、年金収入が少ない高齢者の方によく見られます。

  2. 所得控除額が大きい場合: 扶養親族が多い、障害者控除を受けている、寡婦(夫)控除を受けているなど、所得控除額が大きい場合、所得税額が0円になることがあります。

  3. 税制上の優遇措置: 特定の投資に対する非課税制度(NISAなど)を利用している場合、その投資から得た利益は非課税となるため、源泉徴収が発生しません。

還付の可能性について

源泉徴収が0円の場合、基本的に税金の還付はありません。なぜなら、そもそも払いすぎた税金がないからです。しかし、例外もあります。

  • 確定申告による所得控除の追加: 年末調整では反映されなかった所得控除、例えば医療費控除、生命保険料控除、地震保険料控除、iDeCoの掛け金などは、確定申告を行うことで控除を受けることができます。これらの控除を適用することで、結果的に所得税額が減少し、還付金が発生する可能性があります。

  • 他の所得との合算: 給与所得や年金所得以外にも、副業による所得や不動産所得などがある場合、これらの所得を合算して確定申告を行う必要があります。もし、他の所得で源泉徴収されている税金がある場合、確定申告によって最終的な税額が計算され、払いすぎた税金が還付されることがあります。

源泉徴収0円でも確定申告を検討すべきケース

  • 医療費を多く支払った: 年間の医療費が10万円を超える場合(または総所得金額の5%を超える場合)、医療費控除を受けることができます。

  • 生命保険料や地震保険料を支払っている: 一定の条件を満たす生命保険料や地震保険料は、所得控除の対象となります。

  • iDeCoに加入している: iDeCoの掛け金は、全額所得控除の対象となります。

  • 住宅ローン控除を初めて受ける: 住宅ローンを利用して住宅を購入した場合、住宅ローン控除を受けることができます。(2年目以降は年末調整で対応可能)

まとめ

源泉徴収が0円だからといって、必ずしも税金に関わる手続きが不要というわけではありません。確定申告を行うことで、還付金が発生する可能性があるため、ご自身の状況をよく確認し、必要に応じて確定申告を行うことをおすすめします。特に、医療費や保険料など、控除の対象となる費用を支払っている場合は、確定申告によって節税効果が得られる可能性があります。税務署の相談窓口や税理士に相談することも有効です。