源泉徴収票なくても確定申告できますか?

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源泉徴収票は確定申告書の添付書類ではありません。しかし、申告書に記載する給与収入等の情報は源泉徴収票から取得するため、申告前に必ず確認しましょう。 源泉徴収票がないと正確な申告が困難となり、修正申告が必要になる可能性があります。 事前に内容を確認し、スムーズな申告を心がけましょう。
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源泉徴収票がなくても確定申告はできますか? 答えは「イエス」ですが、状況によっては非常に困難で、修正申告を余儀なくされる可能性が高いことを理解しておく必要があります。

源泉徴収票は、会社などから給与を受け取った際に発行される書類であり、その年の給与所得の額、源泉徴収税額などが記載されています。確定申告書には、これらの情報が必須項目として記載されます。しかし、法律上、源泉徴収票は確定申告書の「添付書類」ではありません。つまり、提出する必要はないのです。

では、なぜ源泉徴収票がないと困難なのでしょうか?それは、源泉徴収票に記載されている情報が、確定申告に必要な情報のほとんどを占めているからです。源泉徴収票には、以下の重要な情報が記載されています。

  • 給与所得金額: 1年間の総支給額。
  • 所得控除の対象となる項目: 保険料控除(社会保険料、生命保険料など)、扶養控除、医療費控除などの控除を受けるための基礎となる情報。
  • 源泉徴収税額: 既に会社で給与から差し引かれている税金。還付を受けるか、追加で納税が必要かを判断する上で必須の情報です。

これらの情報がない状態で確定申告を行うには、会社から給与明細や年末調整に関する書類を全て入手し、一つ一つ情報を精査する必要があります。給与明細は、毎月の支給額、各種控除額を記載した書類です。これらの書類を基に、自分で給与所得金額、控除額などを計算しなければなりません。計算間違いがあれば、修正申告が必要となり、税務署からの指摘を受ける可能性もあります。

特に、複数の会社から給与を受け取っていた場合、あるいは副業などで雑所得など他の所得があった場合は、それぞれの所得・控除を正確に計算することは非常に複雑で、ミスが起こりやすくなります。

さらに、源泉徴収票がない場合、税務署から提出を求められる可能性も考慮する必要があります。税務署の担当者が申告内容に疑問を持った場合、源泉徴収票の提出を求められる可能性があり、その対応に時間を要するでしょう。

結論として、源泉徴収票がない状況で確定申告を行うことは可能ですが、非常に手間がかかり、ミスによる修正申告のリスクも高まります。スムーズな申告、そして税務署とのトラブルを避けるためには、源泉徴収票を必ず入手し、申告前に内容を確認することを強くお勧めします。もし、紛失してしまった場合は、速やかに会社に再発行を依頼しましょう。 再発行に時間がかかる場合もあるため、早めの対応が重要です。 確実な申告を行い、税務署とのやり取りによる余計な負担を避けるために、源泉徴収票の重要性を改めて認識しておきましょう。 自身で計算に自信がない場合は、税理士などの専門家への相談も有効な手段です。