いびきの一番の原因は何ですか？

そのいびき、本当に肥満だけが原因？ いびきの根本原因と改善へのヒント

「いびきの主原因は肥満」という情報、確かに一理あります。肥満によって首周りに脂肪がつき、気道を圧迫することでいびきが発生しやすくなるのは事実です。しかし、いびきの原因は肥満だけではありません。原因を特定せずに安易に「減量すれば治る」と決めつけてしまうのは危険です。

いびきは、睡眠中に呼吸が妨げられることで発生する音です。その妨げとなる原因は多岐に渡ります。肥満以外にも、以下の要因が考えられます。

• 鼻の疾患: アレルギー性鼻炎や慢性副鼻腔炎などで鼻腔が狭くなると、口呼吸になりやすくなります。口呼吸は舌根が沈下しやすく、気道を圧迫するため、いびきの原因となります。
• 扁桃腺やアデノイドの肥大: 特に子供の場合、扁桃腺やアデノイドが肥大していると、気道を物理的に狭めてしまいます。
• 加齢: 年齢を重ねるにつれて、舌や喉の筋肉が衰え、気道が狭くなりやすくなります。
• 睡眠時無呼吸症候群 (SAS): 睡眠中に呼吸が一時的に止まる病気です。いびきを伴うことが多く、放置すると高血圧や心疾患のリスクを高めます。
• アルコールや睡眠薬: これらの摂取は筋肉を弛緩させ、舌根が沈下しやすくなるため、いびきの原因となります。
• 顎の形状: 小さな顎や後退した顎は、舌が奥に押し込められやすく、気道を圧迫する可能性があります。
• 睡眠時の姿勢: 仰向けで寝ると、舌が重力で喉の奥に落ち込みやすく、気道が狭くなります。

このように、いびきの原因は人それぞれ異なります。本当に肥満が原因なのか、他の原因が潜んでいるのかを見極めるためには、専門医の診断を受けることが重要です。

いびき改善へのヒント:

• 専門医への相談: 耳鼻咽喉科や睡眠専門医に相談し、原因を特定しましょう。
• 生活習慣の見直し: 規則正しい生活、バランスの取れた食事、適度な運動を心がけましょう。
• 睡眠環境の改善: 寝室の温度や湿度を調整し、快適な睡眠環境を整えましょう。
• 寝る前のアルコールや睡眠薬を控える: 筋肉を弛緩させるため、いびきを悪化させる可能性があります。
• 横向きで寝る: 仰向けよりも気道が確保しやすくなります。
• 枕の高さの調整: 高すぎる枕は首を圧迫し、気道を狭めることがあります。適切な高さの枕を選びましょう。
• 鼻詰まりの解消: 鼻炎などで鼻が詰まっている場合は、鼻うがいなどで鼻腔を清潔に保ちましょう。
• マウスピースの使用: 歯科医で相談し、睡眠時に装着できるマウスピースを作成してもらうことで、下顎を前方に固定し、気道を広げることができます。

いびきは、本人だけでなく、パートナーの睡眠の質も低下させる可能性があります。放置せずに、原因を特定し、適切な対策を講じることが大切です。いびきのない、快適な睡眠を手に入れましょう。