うっかり106万円の壁を超えてしまったらどうなる？

うっかり106万円の壁を超えてしまった！その時、何が起こる？徹底解説と対策

パートやアルバイトで働く皆さんにとって、気になる「106万円の壁」。この壁を超えてしまうと、一体何が起こるのでしょうか？単純に手取りが減るだけではありません。今回は、106万円の壁を超えた場合に起こる具体的な変化と、その対策について掘り下げて解説します。

106万円の壁とは？：社会保険加入の義務発生

まず、106万円の壁とは、一定の条件を満たすパート・アルバイトの方が、勤務先の社会保険（健康保険・厚生年金）に加入する義務が発生する年収の目安です。これは、2016年10月から段階的に拡大されている制度で、以下の条件をすべて満たす場合に適用されます。

• 週の所定労働時間が20時間以上
• 月額賃金が8.8万円以上（年収換算106万円以上）
• 勤務期間が1年以上見込まれる
• 従業員数が101人以上の企業に勤務している（2024年10月からは51人以上の企業）
• 学生ではない

これらの条件を満たすと、たとえ扶養に入っていても、ご自身で社会保険に加入する必要が出てきます。

106万円を超えるとどうなる？：具体的な変化

106万円の壁を超えて社会保険に加入すると、以下のような変化が起こります。

• 保険料の自己負担が発生: 給与から健康保険料と厚生年金保険料が天引きされるようになります。これにより、手取り収入は一時的に減少します。
• 将来受け取れる年金額が増加: 厚生年金に加入することで、将来受け取れる年金額が増える可能性があります。また、万が一の病気やケガで働けなくなった場合、傷病手当金を受け取れる場合があります。
• 配偶者の扶養から外れる可能性: 配偶者の扶養に入っている場合、扶養から外れることで、配偶者の所得税や住民税が増加する可能性があります。

実際にどれくらい負担が増える？

記事にあるように、106万円を超え130万円以下の場合、月額約1.3万円、年額約15.7万円の負担増、130万円超の場合、月額約1.6万円、年額約19.6万円の負担増となる可能性があります。これはあくまで概算であり、個々の状況によって異なります。お住まいの地域や加入する保険の種類によっても金額が変わってくるため、正確な金額は勤務先の人事担当者や社会保険労務士に確認することをおすすめします。

106万円の壁を超えてしまった時の対策

1. 働き方を見直す: シフトを調整したり、労働時間を減らしたりすることで、年収を106万円以下に抑えることを検討しましょう。
2. 社会保険加入のメリットを理解する: 短期的な手取り減だけでなく、将来の年金受給額増加や、万が一の時の保障など、社会保険加入のメリットも考慮しましょう。
3. 配偶者控除の見直し: 配偶者の扶養から外れる場合は、配偶者の所得税や住民税に影響が出るため、税理士などに相談して対策を検討しましょう。
4. 勤務先に相談する: 社会保険加入について不明な点があれば、勤務先の人事担当者に相談しましょう。手続きや保険料の計算方法などについて詳しく教えてもらえます。

まとめ：賢く働き、賢く備えよう

106万円の壁は、働き方や生活設計に大きな影響を与える可能性があります。しっかりと制度を理解し、自分にとって最適な働き方を選択することが重要です。不安な場合は、専門家への相談も検討し、将来を見据えた賢い選択をしましょう。