和食を食べ終わった後、蓋はどうしますか？

和食における蓋の礼儀

和食をいただくと、料理の美しさだけでなく、所作の美しさにも感嘆します。その一つが、食べ終えた後の食器の蓋の扱い方です。

蓋をかぶせる

和食では、食べ終えた食器の蓋を再びかぶせてお膳の外に出すのが礼儀です。蓋をかぶせることで、料理を大切に扱い、気持ちよくお膳を下げてもらえるようにする意味があります。蓋を裏返しかぶせるのは避けましょう。料理が蓋に直接触れることで傷ついたり、蓋が外れなくなったりするのを防ぐためです。

蓋の扱い方

蓋を扱うときには、縁ではなく、つまみを持ちましょう。つまみは、蓋を傷つけないようにするために設けられています。蓋を持ち上げるときは、一定の距離で止め、勢いよくかぶせるのは避けましょう。静かに、丁寧に扱うことで、料理と食器に対する敬意を表現できます。

茶碗の蓋の扱い

茶碗の蓋は、他の食器の蓋とはやや違いがあります。茶碗の蓋は、茶筅を置く「茶筌置き」として使用します。そのため、茶碗の蓋には、茶筅を置くための凹みがあります。茶筅を置くときは、凹みに茶筅の先端を差し込みましょう。

鍋蓋の扱い

鍋蓋は、鍋から取り外してそのまま置きます。鍋蓋をひっくり返して置くと、鍋底が汚れてしまいます。鍋蓋を鍋の上に置くと、蓋の内側が汚れてしまうため、これも避けましょう。

まとめ

和食における蓋の扱いは、料理に対する敬意と、お膳を下げる方への配慮を表すものです。蓋を正しくかぶせ、丁寧に扱うことで、和食の文化を理解し、その美しさを堪能することができます。