年末調整で途中から扶養から外れた場合どうなる？

年末調整で扶養から途中離脱！その時、何が起こる？賢く乗り切るためのQ&A

年末調整の時期が近づくと、誰もが少しソワソワするのではないでしょうか。「扶養控除」もそのソワソワの原因の一つかもしれません。特に、年の途中で扶養家族の状況が変わった場合は、何がどう変わるのか、不安になる方もいるでしょう。今回は、年末調整で年の途中に扶養から外れた家族がいる場合に焦点を当て、その影響と対策を分かりやすく解説します。

Q1: 年の途中で子供が就職！年末調整への影響は？

これが一番多いケースかもしれません。例えば、これまで扶養親族としていたお子さんが、年の途中で就職し、一定以上の収入を得るようになった場合、そのお子さんは扶養親族から外れます。この場合、就職した月の翌月から年末まで、扶養控除は受けられません。 毎月の給与から源泉徴収される所得税は、扶養控除が適用された状態で計算されているため、年末調整で再計算が行われ、結果として所得税が追加徴収される可能性があります。

Q2: パートで扶養に入っていた妻（夫）が、収入増で扶養から外れることに。年末調整はどうなる？

配偶者控除/配偶者特別控除も同様です。パート収入が一定額を超えると、配偶者は扶養から外れ、配偶者控除や配偶者特別控除が受けられなくなります。この場合も、収入が増えた月の翌月から年末まで、配偶者控除/配偶者特別控除は適用されません。 給与計算時に適用されていた控除がなくなるため、年末調整で追加徴収が発生する可能性があります。

Q3: 年末調整で追加徴収は避けられない？何か対策は？

追加徴収を完全に避けることは難しいですが、以下の対策で影響を軽減できる可能性があります。

• 早めに会社に報告する： 扶養状況が変わった時点で、速やかに会社の人事・経理担当に報告しましょう。早めに報告することで、その後の給与計算に反映させることができ、年末調整での追加徴収額を抑えることができます。
• 生命保険料控除や地震保険料控除を最大限に活用する： これらの控除は所得税を減らす効果があります。加入している保険の控除証明書を忘れずに提出しましょう。
• iDeCo（個人型確定拠出年金）への加入を検討する： iDeCoは掛金が全額所得控除の対象となるため、所得税を大幅に減らすことができます。

Q4: 年末調整で扶養から外れる手続きは？

特別な手続きは必要ありません。年末調整の際に提出する「扶養控除等申告書」に、扶養から外れる家族の情報を記載しないだけです。

Q5: 年末調整で追加徴収額が大きくて払えない場合は？

年末調整で追加徴収額が大きくて払えない場合は、会社の担当者に相談しましょう。分割払いなどの対応をしてもらえる場合があります。また、確定申告で医療費控除など他の控除を申告することで、還付金が発生する可能性もあります。

まとめ:

年の途中で扶養家族の状況が変わった場合は、年末調整で追加徴収が発生する可能性があります。しかし、早めの報告や各種控除の活用、iDeCoの利用などで、その影響を軽減することができます。もし不安な場合は、税理士やファイナンシャルプランナーなどの専門家に相談してみるのも良いでしょう。年末調整は少し複雑ですが、しっかりと理解することで、賢く税金対策をすることができます。