招待状の「御」はどうやって消したらいいですか?

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返信はがきでお祝いの「御」を消すには、二重線や「寿」の文字を使用します。これにより、返信が二重の敬語を使用しないようにします。

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招待状の「御」の扱い、特に返信はがきにおけるその削除方法は、日本の冠婚葬祭における微妙なマナーの理解を必要とする、意外に難しい問題です。 「御」は敬意を表す接頭辞として使われ、本来丁寧な表現ですが、使い方を誤るとかえって失礼に当たったり、冗長で不自然な印象を与えたりします。特に返信はがきという限られたスペースでは、簡潔で正確な表現が求められます。

では、返信はがきで「御」をどのように消去すれば良いのでしょうか? 単純に消しゴムで消す、修正液で隠すといった行為は、大変失礼にあたります。招待状に書かれた「御」は、発注者(贈り主)の意図と敬意を表すものです。それを一方的に消去することは、その敬意を無視する行為と捉えられかねません。

では、より適切な対処法とは何か。いくつか方法を提示し、それぞれの特徴と注意点を解説します。

1. 省略する: 最もシンプルな方法は、単に「御」を省略することです。 例えば、招待状に「御祝儀」と書かれていた場合、返信はがきには「祝儀」と書くだけです。ただし、これはあくまで相手との関係性、招待状全体のトーンなどを考慮した上で判断すべきです。非常に親しい間柄、カジュアルなパーティーであれば有効な手段ですが、フォーマルな場や目上の方への返信では避けた方が無難です。

2. 代替表現を用いる: 「御」を付けずに、より自然で丁寧な表現に置き換えることができます。例えば、「御結婚祝」であれば「結婚祝い」と、「御祝」であれば「祝い」と表現するなどが考えられます。これも、文脈によっては最適な選択となります。ただし、必ずしも全ての「御」を置き換えられるわけではありません。適切な代替表現を選別する必要があります。

3. 二重線で消す (返信はがき特有の対応): 質問にある通り、返信はがきにおいては、二重線で「御」を消すという方法が用いられることがあります。これは、印刷された「御」を消去する際に、消しゴムや修正液を使うのではなく、丁寧な配慮を示す方法として受け入れられています。しかし、あくまでも返信はがきという限られたスペース、そして返信という行為の性質上許される方法であり、他の場面では避けるべきです。二重線を引く場合も、丁寧にかつ丁寧に消すことを心がけ、消した跡が目立たないように注意する必要があります。

4. 「寿」を用いる (返信はがき特有の対応): 結婚祝いの返信はがきでは、「寿」の文字を使うこともあります。これは、「御」を直接消すのではなく、祝意を表す別の記号を用いることで、敬意を払いながら簡潔に表現する方法です。しかし、これも結婚祝いに限定された方法であり、他の慶弔事に適用することはできません。

どの方法が最適かは、招待状の文面、相手との関係性、そして慶弔の種類によって異なります。 迷う場合は、よりフォーマルな方法を選択するか、周囲の経験者やマナーに詳しい人に相談することをお勧めします。 単に「御」を消すという行為以上に、相手への敬意と配慮が最も重要であることを忘れないようにしましょう。 機械的にルールに従うだけでなく、状況に応じた柔軟な対応が求められます。 返信はがきは、あなたのマナーが試される場でもあります。 丁寧な配慮をもって、適切な対応を選び取りましょう。