皮膚の表面がピリピリするのは神経痛ですか？

皮膚がピリピリ…それって本当に神経痛？ 知っておきたい原因と対処法

「最近、なんだか肌がピリピリする…」

特に目に見える異常がないのに、皮膚がまるで静電気を帯びたかのようにピリピリしたり、チクチクと針で刺されたような痛みが走ったりすることはありませんか？ その痛み、もしかしたら神経痛かもしれません。

しかし、皮膚のピリピリ感には、神経痛以外にも様々な原因が考えられます。安易に自己判断せず、症状をしっかりと把握し、適切な対処をすることが大切です。

神経痛とは？

神経痛とは、末梢神経の損傷や機能異常によって引き起こされる痛みの総称です。皮膚の感覚を司る神経に異常が生じると、皮膚に触れてもいないのに、ピリピリとした痛みや灼熱感、電気が走るような感覚などが現れることがあります。

神経痛の痛みは、特定の部分に集中することもあれば、広範囲に及ぶこともあります。また、痛みだけでなく、しびれや感覚麻痺を伴うことも少なくありません。

皮膚のピリピリ感、神経痛以外にも考えられる原因

皮膚のピリピリ感の原因は、神経痛だけではありません。以下のような原因も考えられます。

• 皮膚の乾燥: 乾燥した肌はバリア機能が低下し、外部からの刺激を受けやすくなります。これが、ピリピリとした痛みの原因となることがあります。特に冬場や、エアコンの効いた室内では注意が必要です。
• アレルギー: 化粧品や洗剤、金属などに対するアレルギー反応によって、皮膚に炎症が起こり、ピリピリとした痛みやかゆみを引き起こすことがあります。
• 帯状疱疹: 水痘・帯状疱疹ウイルスが原因で起こる感染症です。神経に沿って水疱が現れる前に、ピリピリとした痛みが現れることがあります。
• 更年期障害: 女性ホルモンのバランスが崩れることで、自律神経が乱れ、皮膚の感覚異常を引き起こすことがあります。
• ストレス: ストレスによって自律神経が乱れると、血行が悪くなり、皮膚の感覚が過敏になることがあります。
• 薬の副作用: 特定の薬の副作用として、皮膚のピリピリ感が生じることがあります。
• 糖尿病: 糖尿病による神経障害（糖尿病性神経障害）によって、手足や皮膚にピリピリとした痛みやしびれが現れることがあります。

受診の目安と診療科

皮膚のピリピリ感が続く場合、あるいは以下のような症状が見られる場合は、早めに医療機関を受診しましょう。

• 痛みが強い、あるいは日常生活に支障をきたす
• ピリピリ感以外に、発疹、水疱、かゆみなどの皮膚症状がある
• しびれや感覚麻痺を伴う
• 発熱や倦怠感がある
• 原因が特定できない

受診するべき診療科は、皮膚に異常が見られる場合は皮膚科、皮膚に異常が見られない場合は神経内科、整形外科などが考えられます。自己判断せずに、症状を詳しく医師に伝え、適切な診断と治療を受けるようにしましょう。

日常生活でできること

医療機関での治療と並行して、日常生活でも以下のような点に注意することで、症状の緩和や予防につながることがあります。

• 保湿を徹底する: 乾燥から肌を守るために、保湿クリームやローションをこまめに塗るようにしましょう。
• 刺激の少ない洗剤や化粧品を選ぶ: アレルギーを起こしにくい、低刺激性のものを選ぶようにしましょう。
• 十分な睡眠と休息をとる: ストレスを解消し、自律神経のバランスを整えることが大切です。
• バランスの取れた食事を心がける: ビタミンやミネラルをバランスよく摂取し、免疫力を高めましょう。
• 体を温める: 血行を促進し、神経の働きを正常に保つために、湯船にゆっくり浸かるなどして体を温めましょう。

皮膚のピリピリ感は、放置すると慢性化したり、悪化したりする可能性があります。早期に原因を特定し、適切な対処をすることで、快適な生活を送れるようにしましょう。