確定申告は何年前まで遡れる？

確定申告、何年前まで遡れる？過去の申告を振り返って安心を確保！

確定申告シーズンが近づくと、「そういえば過去の申告、ちゃんとやったかな？」と不安になる方もいるのではないでしょうか。過去の収入や控除の見落とし、あるいは申告そのものの忘れなど、心配事は尽きません。今回は、確定申告を何年前まで遡れるのか、また遡って申告するメリットや注意点について詳しく解説します。

まず、大原則として、確定申告は一昨年分まで遡って行うことができます。 例えば2024年現在であれば、2022年分の申告が可能です。これは、税務署側も過去のデータに基づいて税金の計算や還付を行う必要があるため、一定の期間を設けているためです。ただし、この原則には例外があります。それは、「更正の請求」という制度です。

更正の請求とは、既に確定した申告内容に誤りがあった場合に、納税者側から税務署に申告内容の訂正を請求する手続きです。この更正の請求は、5年前まで遡って行うことができます。 つまり、2024年現在であれば、2019年分まで遡って訂正が可能です。

では、具体的にどのようなケースで遡って申告する必要があるのでしょうか？

• 還付申告の場合: 医療費控除や住宅ローン控除など、申告することで税金が還付される場合があります。申告を忘れていた場合、遡って申告することで還付金を受け取ることができます。特に、高額な医療費を支払った年や住宅ローンを組んだ最初の年は、還付額が大きくなる傾向があるので、過去の申告を見直す価値があります。

• 申告漏れに気付いた場合: 副業の収入や株式投資の利益など、申告が必要な収入を得ていたにも関わらず、申告を忘れていた場合、速やかに修正申告を行う必要があります。申告漏れが発覚した場合、加算税や延滞税が課される可能性があります。早めの対応が、余計な負担を避ける鍵となります。

• 控除の見落としに気付いた場合: 生命保険料控除や扶養控除など、申告時に適用できる控除を見落としていた場合も、修正申告によって税金の還付を受けることができます。過去の申告内容を改めて確認し、適用可能な控除がないかチェックしてみましょう。

ただし、遡って申告する際には、以下の注意点に留意してください。

• 必要な書類を保管しておく: 源泉徴収票や医療費の領収書など、申告に必要な書類は大切に保管しておきましょう。過去の申告を行う際に、これらの書類が必要になります。

• 期限を守る: 更正の請求には期限があります。期限を過ぎてしまうと、更正の請求ができなくなるため、注意が必要です。

• 税務署に相談する: 過去の申告について不明な点がある場合は、税務署に相談することをお勧めします。専門家のアドバイスを受けることで、スムーズに手続きを進めることができます。

確定申告は、単なる義務ではなく、自身の権利を守るための大切な手続きです。過去の申告を振り返り、適切な手続きを行うことで、思わぬ還付金を受け取れたり、余計な税金を支払わずに済む可能性があります。国税庁のウェブサイトや税務署の相談窓口などを活用し、正確な申告を心がけましょう。 安心を確保するためにも、一度過去の申告内容を見直してみてはいかがでしょうか。