119に電話するとどうなる？

119番 – 命を守るための大切な連絡網：その仕組みと通報時の心得

119番。この3桁の数字は、火災や救急の緊急時に私たちを繋ぐ、命綱とも言える大切な番号です。しかし、いざという時に慌てずに適切な通報ができるでしょうか？ 119番に通報すると何が起きるのか、そしてどのように対応すべきか、詳しく見ていきましょう。

119番に電話をかけると、まず管轄の消防指令センターに繋がります。指令センターは24時間体制で稼働しており、訓練を受けた通信指令員が対応します。電話が繋がると、指令員は迅速かつ的確に状況を把握するため、いくつかの質問を投げかけてきます。

まず最初に聞かれるのは「火事ですか？救急ですか？」という質問です。火災の場合は、火災が発生している場所、建物の種類、火災の規模、逃げ遅れた人がいるかなどを聞かれます。救急の場合は、患者の容態、発生場所、年齢、性別など、必要な情報を伝えます。

これらの情報は、適切な車両（消防車、救急車）や人員を派遣するために不可欠です。例えば、火災の場合、建物の種類や規模によって、派遣する消防車の台数や種類が変わります。また、逃げ遅れた人がいる場合は、救助隊の派遣も必要になります。救急の場合も、患者の容態によって、医師や看護師が同乗する高度救命処置車が必要になる場合もあります。

指令員からの質問に答える際には、落ち着いて、正確に伝えることが重要です。住所を伝える際は、建物名や部屋番号まで明確に伝えましょう。特に、マンションやアパートなど、複数の世帯が居住している場合は、正確な場所を伝えることが迅速な救助に繋がります。また、ランドマークとなる建物や施設があれば、それも併せて伝えると良いでしょう。

さらに、状況説明も大切です。「煙が充満している」「意識がない」「呼吸が苦しそう」など、具体的な状況を伝えることで、指令員は現場の状況をより正確に把握し、適切な指示を出すことができます。

もし、通報中に電話が切れてしまった場合は、必ずかけ直しましょう。指令員は通報者の安否確認のために、折り返し電話をかけてきます。また、状況が変化した場合も、再度119番に連絡し、情報を更新しましょう。

119番は緊急時のみ利用するものです。いたずら電話や間違い電話は、本当に助けが必要な人の対応を遅らせる可能性があります。緊急ではない相談は、#7119（救急相談センター）や#9110（警察相談専用電話）などを利用しましょう。

119番は、私たちの命と財産を守るための大切な社会インフラです。正しい使い方を理解し、いざという時に適切な行動をとれるように、日頃から意識しておくことが重要です。 冷静に、正確に、そして迅速に情報を伝えることで、救助活動の効率化に繋がり、より多くの命を救うことができます。 この機会に、改めて119番通報の重要性と適切な通報方法について考えてみてはいかがでしょうか。