AMとPMはどの国で使われていますか?

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AMとPM表記は、アメリカ、カナダ、オーストラリアを始めとする多くの英語圏諸国で広く用いられています。これは12時間制を採用している国々における、午前と午後の区別を示す一般的な方法です。一方、日本を含む多くの国では、12時間制と24時間制が併用され、状況に応じて使い分けられています。

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AMとPM表記は、世界中で広く使われている時間表記法ですが、その普及率や使用状況は国や地域によって大きく異なります。必ずしも英語圏の国々だけが使用しているわけではなく、むしろ、12時間制を採用している国々、特に英語の影響を受けた文化圏で広く見られると言えるでしょう。 では、具体的にどの国々でAMとPM表記が日常的に使われているのか、そしてその背景を考察してみましょう。

まず、AMとPM表記の最も顕著な使用地域は、北米大陸です。アメリカ合衆国とカナダでは、日常会話、公式文書、電子機器の表示など、あらゆる場面でAMとPMが用いられています。時刻を伝える際、AMとPMを省略することはまずありません。この習慣は、イギリスからの植民地支配の歴史と、英語圏としての文化的つながりが深く関わっています。

オーストラリア、ニュージーランドといったオセアニア諸国でも、AMとPM表記は日常的に使用されています。これらの国々も、イギリスからの歴史的影響が強く、英語が公用語であるため、AMとPM表記は自然と浸透していきました。 さらに、フィリピンやシンガポールなど、英語を公用語または主要言語とする東南アジア諸国でも、AMとPM表記は広く使われています。ただし、これらの地域では、24時間制の使用も増加傾向にあるため、AMとPM表記の優位性は、北米諸国と比較するとやや低いと言えるでしょう。

一方、ヨーロッパ諸国では、AMとPM表記はそれほど一般的ではありません。多くのヨーロッパ諸国では、24時間制(軍用時間)が標準であり、公式な場や公共交通機関の時刻表などではほぼ例外なく24時間制が採用されています。ただし、日常会話では12時間制も使用され、その際にはAMとPMを使用するケースも見られますが、24時間制に比べれば頻度は低いと言えます。特に、イギリスやアイルランドなど、歴史的に英語圏である国々でも、公式な場では24時間制を優先する傾向が強くなっています。

日本においては、前述の通り12時間制と24時間制が併用されています。日常会話では12時間制が一般的ですが、電車の時刻表や公式な文書、ビジネスシーンなどでは24時間制が多く用いられています。AMとPM表記は、一部の電子機器や、英語表記のウェブサイトなどで見られますが、日常会話で積極的に使用されることはありません。

このように、AMとPM表記の使用頻度は、歴史的背景、文化的影響、そして公式な場における時間表記の標準化といった要因によって複雑に影響を受けています。世界的に見ると、24時間制への移行傾向は強まっており、AMとPM表記の利用率は、今後さらに変化していく可能性があります。しかし、少なくとも当面の間は、北米、オセアニア、一部の英語圏諸国においては、AMとPM表記は依然として重要な時間表記法であり続けるでしょう。 さらに、それぞれの国の時間表記の状況を理解することで、国際的なコミュニケーションにおける誤解を防ぎ、よりスムーズな情報伝達に繋がることは言うまでもありません。