To goとtake awayの違いは何ですか?

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飲食店で「お持ち帰り」を英語で表現する場合、アメリカでは「to go」が一般的です。これは「(店から)持ち出すための」という意味で使われます。一方、イギリスでは「take away」が使われます。どちらの表現も、店で食事をするのではなく、持ち帰って食べることを示します。
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「お持ち帰り」を英語で表現する場合、アメリカとイギリスで異なる表現が使われることはよく知られています。アメリカでは「to go」が、イギリスでは「take away」が一般的です。しかし、この一見単純な違いの裏には、それぞれの表現が持つニュアンスや文化的背景、そして微妙な使い分けが存在します。単に「持ち帰り」と訳すだけでは、両者の微妙な差異を捉えきれないため、この記事では両表現の深掘りを行い、より正確な理解を目指します。

まず、「to go」は動詞「to go」の副詞的用法です。これは、料理が「持ち運ばれるために準備されている」状態を表しています。注文時に「to go」と付け加えることで、店内で飲食するのではなく、持ち帰ることを店員に指示していることになります。例えば、「I’d like a hamburger to go.」と言えば、「ハンバーガーをお持ち帰りしたいです」という意味になります。文脈によっては、「to go order」(持ち帰り注文)のように名詞としても使われます。重要なのは、「to go」自体がアクション(持ち帰る行為)を直接表しているわけではない点です。料理が持ち帰られるという状態、またはその準備を指示する表現なのです。そのため、「Please pack this to go.」のように、すでに店内で食事をした料理を、持ち帰れるように梱包してもらう場合にも使われます。

一方、「take away」は「持ち去る」「持ち帰る」という意味の動詞句です。名詞としても使われ、「take-away」とハイフンで繋げることで、「持ち帰り料理」という意味になります。イギリスでは「to go」よりも「take away」の方が一般的で、「a take-away restaurant」(持ち帰り専門レストラン)や「I’ll get a take-away.」といった表現も自然に受け入れられます。この場合、「take away」は実際に「持ち帰る」という動作を強調しており、「to go」よりも具体的な行動を表していると言えるでしょう。さらに、イギリス英語では「take-out」も使われますが、「take away」の方がより一般的です。

両者の違いをさらに明確にするために、具体的な場面を想定してみましょう。アメリカにあるハンバーガー店で「お持ち帰りで」と注文する場合、「I’d like this to go, please.」と言うのが自然です。店員は「to go」を理解し、持ち帰り用の容器にバーガーを詰めてくれます。一方、イギリスのフィッシュ&チップス店で同じことを伝えるには、「I’ll have this to take away, please.」または「I’d like a take-away, please.」と言う方が自然です。前者は注文した料理を「持ち帰る」という動作を強調し、後者は「持ち帰り料理」そのものを注文しています。

まとめると、「to go」と「take away」はどちらも「お持ち帰り」を意味しますが、「to go」は料理が持ち帰られる状態や準備を指示するのに対し、「take away」は持ち帰る行為そのものを強調する表現です。アメリカでは「to go」が、イギリスでは「take away」がより一般的ですが、どちらの表現も理解できるよう、状況に応じて使い分けることが重要です。そして、単なる語彙の違いを超え、それぞれの表現が持つニュアンスを理解することで、より自然で正確な英語表現が可能になるでしょう。 誤解を避けるため、状況によっては「for here」と「to go」を対比させるように説明することで、店員も理解しやすくなるでしょう。例えば、「Is this for here or to go?」という質問は、アメリカでは非常に一般的です。