くも膜下出血はどうやってわかるの？

くも膜下出血、そのサインを見逃さないで

突然の激しい頭痛、まるで頭を締め付けられるような痛み。それは、もしかしたらくも膜下出血のサインかもしれません。くも膜下出血は、脳を包む膜の1つであるくも膜と、その下の軟膜の間に血液が溜まってしまう状態です。脳の重要な血管である動脈瘤が破裂することで起こることが多く、放置すると命に関わる深刻な病気です。

しかし、くも膜下出血は症状が非常に多様で、初期段階では見過ごされやすいのが特徴です。頭痛以外にも、吐き気や嘔吐、首の痛み、意識障害、痺れ、まぶしさ、視力異常などが現れる場合があります。これらの症状は、風邪や寝不足、ストレスなど、日常的な原因で起こることも多く、くも膜下出血と結びつけるのが難しいケースも少なくありません。

もし、突然の激しい頭痛、特にこれまで経験したことのないような強い頭痛を感じたら、すぐに医療機関を受診することが大切です。

医療機関では、MRIや腰椎穿刺、3DCTAなどの検査で、出血の有無や原因となる脳動脈瘤を特定します。これらの検査は、脳の状態を詳しく調べるために必要不可欠です。

MRIは、強力な磁場と電波を用いて脳の断層画像を撮影する検査です。くも膜下出血による出血部位や、出血の原因となる動脈瘤の有無を調べることができます。腰椎穿刺は、腰の背骨から針を挿入して脳脊髄液を採取する検査です。脳脊髄液の中に血液が混ざっているかどうかを調べることで、くも膜下出血の診断を確定することができます。3DCTAは、X線を用いて脳の血管を立体的に撮影する検査です。脳動脈瘤の形状や大きさなどを詳細に把握することができます。

検査結果に基づいて、医師は適切な治療方針を決定します。くも膜下出血の治療法は、出血の場所や大きさ、患者の状態などによって異なりますが、一般的には手術や薬物療法が用いられます。

くも膜下出血は早期発見・早期治療が重要です。もし、上記のような症状を感じたら、すぐに医療機関を受診しましょう。

最後に、くも膜下出血の予防方法も知っておきましょう。

• 高血圧、糖尿病、高コレステロールなどの生活習慣病を改善しましょう。
• 喫煙は脳卒中や心臓病のリスクを高めるため、禁煙しましょう。
• 過度な飲酒は血管を傷つけるため、控えましょう。
• 定期的な健康診断を受け、早期に病気を発見しましょう。

くも膜下出血は、決して他人事ではありません。自分の健康状態に注意し、早期発見・早期治療を心がけましょう。