身体がビリビリする病気は？

体がビリビリする…その原因は？見過ごせないサインと対処法

突然、あるいは慢性的に、体がビリビリするような感覚に悩まされていませんか？まるで電流が走るような、あるいは針で刺されるような、不快な感覚は、日常生活に大きな支障をきたすこともあります。このビリビリ感、医学的には「感覚異常」と呼ばれる状態は、実は様々な原因によって引き起こされる可能性があります。

単なる疲労や一時的な血行不良と安易に考えず、その背後に潜むかもしれない病気のサインを見逃さないことが重要です。

ビリビリ感を引き起こす可能性のある主な原因と疾患

上記の説明にあるように、ビリビリ感の原因は多岐にわたります。以下に、より詳細な例と、それぞれの症状や特徴、注意すべき点などをまとめました。

• 神経系の問題:
  • 末梢神経障害 (ニューロパチー): 糖尿病、アルコール依存症、ビタミンB群欠乏、自己免疫疾患などが原因で起こることがあります。手足のしびれ、痛み、感覚麻痺などが現れます。
  • 神経圧迫: 椎間板ヘルニア、手根管症候群、肘部管症候群など、神経が物理的に圧迫されることでビリビリ感が生じます。特定の位置や動作で症状が悪化することがあります。
  • 多発性硬化症 (MS): 脳や脊髄の神経細胞を覆うミエリン鞘が破壊される自己免疫疾患です。視力障害、運動障害、感覚障害など、様々な症状が現れます。
• 代謝系の問題:
  • 糖尿病: 高血糖が神経を損傷し、末梢神経障害を引き起こすことがあります。
  • 甲状腺機能低下症: ホルモンバランスの乱れが神経機能に影響を与え、ビリビリ感を引き起こすことがあります。
• 循環器系の問題:
  • 閉塞性動脈硬化症: 血管が狭くなり、血流が阻害されることで、手足の痺れやビリビリ感が生じます。
  • レイノー病: 寒さやストレスによって血管が収縮し、指先や足先が白っぽくなったり、ビリビリしたりします。
• 感染症:
  • 帯状疱疹: 水痘・帯状疱疹ウイルスが神経に感染し、痛みを伴う水疱ができます。
  • ライム病: マダニによって媒介される細菌感染症で、初期症状として発熱や倦怠感、皮膚症状が現れ、進行すると神経症状を引き起こすことがあります。
• 中毒:
  • 重金属中毒: 鉛、水銀、ヒ素などの重金属に曝露することで、神経系に悪影響を及ぼし、ビリビリ感が生じることがあります。
• その他の原因:
  • 薬の副作用: 特定の薬剤（抗がん剤、抗生物質など）の副作用として、神経障害が現れることがあります。
  • 不安障害・パニック障害: ストレスや不安が原因で、過呼吸や筋肉の緊張を引き起こし、ビリビリ感として感じられることがあります。
  • 原因不明の特発性ニューロパチー: 検査をしても原因が特定できない場合もあります。

ビリビリ感を感じたら、どうすればいいのか？

1. 症状を記録する: いつから、どこに、どのようなビリビリ感があるのか、他に症状はないかなどを詳しく記録しましょう。
2. 医療機関を受診する: 症状が続く場合や、悪化する場合は、必ず医療機関（神経内科、内科など）を受診し、医師の診察を受けましょう。
3. 検査を受ける: 医師が必要と判断した場合、血液検査、神経伝導検査、画像検査（MRI、CT）などが行われます。
4. 適切な治療を受ける: 原因が特定できれば、それぞれの疾患に応じた治療が行われます。
5. 生活習慣を見直す: バランスの取れた食事、十分な睡眠、適度な運動を心がけ、ストレスを溜め込まないようにしましょう。

まとめ

体のビリビリ感は、様々な原因によって引き起こされる可能性があります。放置せずに、早めに医療機関を受診し、適切な診断と治療を受けることが大切です。日頃から健康的な生活習慣を心がけ、体の変化に注意することで、早期発見・早期治療につなげましょう。