休止期脱毛症の見分け方は？

休止期脱毛症、そのサインを見逃さないために：自己診断と専門家への相談

休止期脱毛症は、一時的に毛髪の成長サイクルが休止期に入り、抜け毛が増加する状態を指します。原因はストレス、出産、ダイエット、薬の副作用など多岐にわたります。他の脱毛症と異なり、多くの場合、自然に回復する可能性が高いですが、放置すると精神的な負担にも繋がりかねません。そこで、早期発見のために、休止期脱毛症の特徴を理解し、自己診断と専門家への相談のタイミングを見極めることが重要です。

自己診断のポイント：抜け毛の質と量、そして経過に着目

インターネットの情報にもあるように、休止期脱毛症の一番の特徴は、頭部全体の髪が均等に抜け落ちることです。しかし、抜け毛の質や量、そしてその経過を観察することで、より正確な自己診断が可能になります。以下の点に注意して、抜け毛の状態をチェックしてみましょう。

• 抜け毛の量： 一日に抜ける髪の毛の平均は50～100本程度と言われています。洗髪時やブラッシング時に、明らかにそれ以上の抜け毛があるか、枕元に大量の髪の毛が落ちている場合は注意が必要です。抜け毛の量を客観的に把握するために、数日間、抜け毛を数えてみるのも良いでしょう。

• 抜け毛の質： 抜ける毛髪が太く、しっかりとした毛であるかを確認します。休止期脱毛症では、成長期の毛髪が休止期に入って抜けるため、細く弱々しい毛ばかりが抜けるということは通常ありません。抜けた毛の根元（毛根）を見て、白い膨らみ（毛球）が付いているかどうかも確認しましょう。毛球が付いている場合は、正常なヘアサイクルで抜けた毛である可能性が高いですが、大量に付いている場合は異常脱毛のサインかもしれません。

• 抜け毛の経過： 抜け毛が一時的なものか、数ヶ月以上続いているかを確認します。ストレスや体調不良による一時的な抜け毛であれば、数週間から数ヶ月で自然に落ち着くことが多いです。しかし、3ヶ月以上抜け毛が続く場合は、慢性休止期脱毛症の可能性も考慮し、専門医に相談することを検討しましょう。

自己診断はあくまで目安：専門家への相談を躊躇しない

自己診断はあくまで目安であり、正確な診断は医師による診察が必要です。特に、以下の場合は自己判断せず、皮膚科を受診することをお勧めします。

• 抜け毛の量が異常に多い場合： 一日に数百本以上の抜け毛がある場合は、速やかに皮膚科を受診しましょう。
• 抜け毛が3ヶ月以上続く場合： 慢性休止期脱毛症や他の脱毛症の可能性も考慮し、専門医の診察を受けましょう。
• 頭皮にかゆみや炎症がある場合： 皮膚炎などが原因で抜け毛が増加している可能性もあります。
• 他の症状（体重減少、倦怠感など）を伴う場合： 内科的な疾患が原因で抜け毛が起こっている可能性もあります。

専門医は、問診や視診、血液検査などを行い、抜け毛の原因を特定し、適切な治療法を提案してくれます。休止期脱毛症だけでなく、他の脱毛症との鑑別も重要です。

精神的なケアも忘れずに

抜け毛は、特に女性にとって深刻な悩みとなり、精神的なストレスを抱えてしまうこともあります。精神的なストレスは、さらに抜け毛を悪化させる悪循環に繋がる可能性もあります。ストレスを溜め込まないように、十分な睡眠、バランスの取れた食事、適度な運動を心がけ、必要であればカウンセリングなどを受けることも検討しましょう。

休止期脱毛症は、早期発見と適切な対応で改善する可能性が高い脱毛症です。自己診断と専門家への相談を組み合わせ、適切なケアを行うことで、美しい髪を取り戻しましょう。