寝かしつけにかかった最長時間は？

寝かしつけ、その長い道のり──赤ちゃんとの夜

夜泣き、ぐずり、そして、あの長～い寝かしつけタイム。親にとって、赤ちゃんが眠りにつくまでの時間は、まるで永遠のように感じるものです。その苦労の度合いは、まさに個々の赤ちゃんによって大きく異なり、時には親の精神的、肉体的限界に迫ります。

今回、我々が行ったアンケート調査によると、赤ちゃんの寝かしつけに最も時間がかかったケースは、なんと1時間でした。全体の34.4%を占め、圧倒的な割合です。その次に多いのは2時間（19.2%）、1時間30分（10.6%）と続きます。これらの数値は、多くの親が、赤ちゃんを寝かしつけるのに相当な時間を費やしていることを示唆しています。

1時間という数字が示すのは、単なる時間ではなく、親の根気と忍耐の試練です。眠れない赤ちゃんの小さな泣き声、抱っこする手、揺らす揺れる動作、試行錯誤の日々。その間、親は疲弊し、不安感にさいなまれることもあります。

一体、なぜこれほど長い時間がかかってしまうのでしょうか？その要因は多岐に渡ります。赤ちゃんの個性、成長段階、抱えている小さな不調、日中の過ごし方、そして、親自身の疲労感など。

アンケートの結果をさらに掘り下げて見ると、寝かしつけ方法についても興味深い知見が得られました。最も多く用いられていたのは、「抱っこする」「体をさする」「揺らす」といった身体的な接触でした。全体の30.5%の親が、この方法を選択しています。

これは、赤ちゃんが親との身体的な接触を求めている、あるいは、その接触を通じて安心感を得ていることを示しているのかもしれません。しかし、この方法が常に効果的なわけではなく、中には、赤ちゃんが抱っこや揺らしに慣れてしまい、なかなか寝てくれなくなるケースもあるようです。

一方で、他の寝かしつけ方法として、「歌を歌う」「絵本を読む」「おしゃべりをする」といった方法も一定の割合で選ばれていました。これら非身体的な方法を選ぶ親は、赤ちゃんの心と心を繋ぐ、より穏やかなアプローチを重視しているのかもしれません。

重要なのは、これらの方法を単独で適用するのではなく、赤ちゃん個々の反応を見ながら、最適な方法を組み合わせることです。例えば、抱っこで落ち着いてきたら、絵本を読んで、歌を歌って、徐々に眠りに導くといったように、状況に合わせて柔軟に対応することが大切です。

もちろん、すべての赤ちゃんの寝かしつけがスムーズにいくとは限りません。中には、何時間も寝かしつけに苦労するケースもあるでしょう。そんな時、親は焦らず、まずは深呼吸し、冷静さを保つことが大切です。

また、専門家のアドバイスを受けることも有効な手段となります。ベビーシッターや育児相談窓口などで、自分自身の状況を相談し、適切な対応策を学ぶことは、赤ちゃんも親もより穏やかな日々を送るための重要なステップとなります。

長い寝かしつけの道のりは、決して楽ではありませんが、その道のりの中で、親子の絆は育まれ、共に成長していくのです。最終的には、赤ちゃんが自分のペースで、安心感と安全な環境の中で眠りにつくことが最も重要です。