悪露の異常な量はどのくらいですか?

0 ビュー

悪露の量が異常な場合は、色や形状、量で判断できます。急に量が増えたり、レバーのような塊が出たり、急にサラサラとした赤い出血があったり、においがおかしい場合は、子宮の回復に問題がある可能性があるため、助産師に相談してください。

コメント 0 好き

悪露の量、これは異常?産後の変化と受診の目安

出産後、子宮の修復過程で排出される悪露。多くの女性にとって、その量や状態の変化は、産後の体の回復状況を知る重要な指標となります。しかし、「どのくらいの量なら異常なのか?」という疑問は、初めての産後を経験する女性にとって大きな不安材料でしょう。明確な基準値はありませんが、本記事では、悪露の量に関する情報を分かりやすく解説し、受診すべき目安を提示します。

まず、悪露は産後すぐに大量に出始め、徐々に量が減り、色や状態も変化していきます。典型的な経過としては、まず赤みがかった血液の多い状態(鮮血期)、その後茶色っぽくなり(漿液期)、最終的には白色や黄色のオリモノ状になります(白色期)。この変化は個人差があり、数週間から数ヶ月かかる場合もあります。

では、具体的に「異常な量」とはどれくらいでしょうか?残念ながら、正確な数値で表すことはできません。しかし、以下の点をチェックすることで、異常の兆候を察知することができます。

1. 量の急激な増加: 産後数週間経ってから、急に悪露の量が増加した場合、注意が必要です。生理のような大量の出血、あるいは、今までよりも明らかに多いと感じる場合は、子宮の回復に問題が生じている可能性があります。特に、鮮血様の出血が再び大量に起こる場合は、子宮内膜の回復不全や感染症の可能性も考えられます。

2. 大きな血の塊の排出: 小さな血の塊はそれほど心配ではありませんが、レバー状やゴルフボールほどの大きさの血の塊が排出される場合は、子宮内膜の残存や、子宮収縮不全の可能性があります。強い痛みを伴う場合も、すぐに医療機関に相談する必要があります。

3. 異常な色やにおい: 悪露の色は、時間の経過とともに変化しますが、悪臭を伴う場合、あるいは、非常に濃い緑色や黄色など、異常に濁った色の場合は、感染症の可能性があります。また、膿のような状態や、不快な臭いがする場合は、子宮内感染の疑いも考えられます。

4. 長期間続く大量の出血: 産後数ヶ月経っても、生理のような出血が継続したり、悪露の量が減らない場合は、何らかの異常が疑われます。 正常な悪露は、徐々に量と色が変化し、数週間から数ヶ月で終わるものです。

5. 発熱や下腹部痛の合併: 悪露の異常に加え、発熱や下腹部痛などの症状がある場合、子宮内感染や他の合併症の可能性が高くなります。このような症状が出現したら、緊急で医療機関を受診する必要があります。

これらの症状が一つでも当てはまる場合は、自己判断せずに、必ず助産師や産婦人科医に相談することが重要です。医療機関では、子宮の超音波検査や血液検査などを行い、原因を特定し、適切な治療を受けることができます。

妊娠・出産は女性の体にとって大きな負担です。産後の体の変化に敏感になり、少しでも気になることがあれば、ためらわずに専門家に相談しましょう。早期の対応が、健康な回復を促し、母体の安全を守ることにも繋がります。 産後ケアは、母親自身の健康だけでなく、育児への意欲や、赤ちゃんとの良好な関係構築にも影響を与える重要な要素です。安心して子育てに取り組めるよう、積極的に医療機関のサポートを利用することをおすすめします。